コーヒー豆を選んでいると、「スクリーン17/18」「ケニアAA」「コロンビア スプレモ」など、豆の大きさに関係する表記を見かけることがあります。なんとなく大粒のほうが高品質に見えますが、スクリーンサイズは本当に味の良し悪しを決めるものなのでしょうか。
スクリーンサイズとは、コーヒー生豆の大きさを表す基準です。専用のふるいに豆をかけ、穴の大きさによって分類します。数字が大きいほど大粒の豆を意味し、国によっては等級表記の一部として使われます。
ただし、スクリーンサイズは「おいしさのランキング」ではなく、豆の大きさや均一性を知るための目印です。大粒だから必ずおいしいわけではなく、小粒でも香りや甘みに優れた豆はたくさんあります。この記事では、スクリーンサイズの意味、測り方、等級との関係、味や焙煎への影響をわかりやすく解説します。
- 第1章:スクリーンサイズとは?
- 第2章:なぜスクリーンサイズで豆を分けるのか
- 第3章:スクリーンサイズの測り方
- 第4章:スクリーンサイズの数字の見方
- 第5章:スクリーンサイズとコーヒー豆の等級
- 第6章:スクリーンサイズと味の関係
- 第7章:スクリーンサイズと焙煎の関係
- 第8章:スクリーンサイズと生豆の品質管理
- 第9章:国ごとのスクリーンサイズ表記
- 第10章:コロンビアのスクリーンサイズ
- 第11章:ケニアのスクリーンサイズ
- 第12章:ブラジルのスクリーンサイズ
- 第13章:ピーベリーとスクリーンサイズ
- 第14章:スクリーンサイズを見るときの注意点
- 第15章:コーヒー豆選びにスクリーンサイズを活かす方法
- まとめ:スクリーンサイズは、豆の大きさと均一性を知るための目印
第1章:スクリーンサイズとは?
コーヒー豆の大きさを表す基準
スクリーンサイズとは、コーヒー豆の大きさを分類するための基準です。主に焙煎前の生豆の状態で測られ、豆がどの大きさのふるいに残るかによって分類されます。
コーヒー豆は農産物なので、同じ産地や同じロットでも大きさにばらつきがあります。大きな豆もあれば、小さな豆もあり、丸い形の豆や平たい形の豆もあります。そのばらつきを整理するために、スクリーンサイズが使われます。
生豆の状態で測られることが多い
スクリーンサイズは、基本的に焙煎前の生豆を対象にします。焙煎すると豆は膨らみ、重さも水分も変化するため、焙煎後の豆でサイズを測っても生豆の分類とはズレが出ます。
生豆の段階でサイズを分けておくと、焙煎時に火の入り方をそろえやすくなります。大きさが大きく違う豆を一緒に焙煎すると、小さい豆は早く火が入り、大きい豆は火が入りにくくなるため、焙煎ムラが出やすくなります。
「スクリーン17/18」などの表記の意味
コーヒー豆の商品説明では、「スクリーン17/18」「Screen 18」「SC17」などの表記を見かけることがあります。これは豆の大きさを示す数字です。
一般的に、数字が大きいほど大粒の豆を意味します。「17/18」と併記されている場合は、スクリーン17と18の豆が中心になっている、またはその範囲のサイズでそろえられていると考えるとわかりやすいです。

第2章:なぜスクリーンサイズで豆を分けるのか
焙煎時の火の入り方をそろえるため
スクリーンサイズで豆を分ける大きな理由は、焙煎時の火の入り方をそろえるためです。コーヒー豆は、大きさによって熱の伝わり方が変わります。
大きな豆は内部まで熱が届くのに時間がかかり、小さな豆は比較的早く火が入ります。サイズが大きく違う豆を一緒に焙煎すると、小さい豆は先に焼けすぎ、大きい豆はまだ火が入りきらないという状態になりやすくなります。
見た目や品質のばらつきを管理するため
スクリーンサイズは、見た目の均一性を整えるためにも使われます。サイズがそろった豆は見た目がきれいで、商品としての印象もよくなります。
また、サイズのばらつきが大きいロットは、収穫や選別の状態にばらつきがある可能性もあります。もちろん、サイズがばらついているから必ず品質が悪いわけではありませんが、品質管理の目安にはなります。
取引や輸出入で品質を伝えやすくするため
コーヒーは世界中で取引される農産物です。生産国から輸出され、輸入業者、焙煎業者、販売店を通じて消費者のもとへ届きます。
その過程で、豆の状態をわかりやすく伝えるためにスクリーンサイズが使われます。「スクリーン17/18」のような表記があれば、豆の大きさを共通の基準で把握できます。

第3章:スクリーンサイズの測り方
専用のふるいを使って分類する
スクリーンサイズは、専用のふるいを使って測ります。ふるいには一定の大きさの穴が開いており、生豆をふるいにかけることで、どのサイズの穴を通るか、どのサイズの穴に残るかを確認します。
この作業によって、大粒の豆、中くらいの豆、小粒の豆を分けることができます。生産国の選別工程や輸出前の品質確認、輸入後の検品などで使われます。
穴の大きさで豆を振り分ける
スクリーンサイズのふるいは、穴の大きさが決まっています。豆は、あるサイズの穴を通過したり、通過せずに残ったりします。その結果によってサイズが分類されます。
スクリーンサイズは感覚的に「大きい」「小さい」と見るのではなく、ふるいの穴を使って測る客観的な基準です。
数字が大きいほど大粒を意味する
スクリーンサイズでは、数字が大きいほど大きな豆を意味します。スクリーン18はスクリーン16よりも大きく、スクリーン19はさらに大粒です。
一般的に、大粒の豆は見た目がよく、高い等級として扱われることがあります。ただし、数字が大きいほど必ず味が良いという意味ではありません。
国や規格によって細かな違いがある
スクリーンサイズの基本的な考え方は共通していますが、実際の表記や等級への使われ方は国によって異なります。
コロンビア、ケニア、ブラジルなどでは、それぞれの国の規格に合わせてサイズ分類が行われます。スクリーンサイズは、産地ごとの等級制度の中で理解するとわかりやすくなります。

第4章:スクリーンサイズの数字の見方
スクリーンサイズは64分の1インチ単位
スクリーンサイズの数字は、一般的に64分の1インチを単位にしています。たとえばスクリーン16は、16/64インチの穴に関係するサイズを意味します。
消費者としては「数字が大きいほど豆も大きい」と理解しておけば十分です。スクリーン17、18、19と数字が上がるほど、大粒の豆を表します。
スクリーン16・17・18のイメージ
スクリーン16、17、18は、商品説明でも比較的見かけやすいサイズです。スクリーン16は中くらいのサイズ、17はやや大きめ、18は大粒というイメージで見るとわかりやすいです。
ただし、コーヒー豆は品種や産地によっても大きさが違います。数字は絶対的な品質の順位ではなく、豆の物理的な大きさを示すものです。
17/18のような併記が使われる理由
商品説明でよく見る「17/18」という表記は、スクリーン17と18の豆が中心であることを示します。完全にひとつのサイズだけでそろえるのではなく、近いサイズの豆をまとめて扱うことがあります。
コーヒー豆は自然の農産物であり、すべての豆を完全に同じ大きさにそろえることが難しいためです。近いサイズでそろっていれば、焙煎時の火の入り方も安定しやすくなります。
丸豆やピーベリーでは表記が異なることもある
通常のコーヒー豆は、平たい面を持つ「平豆」として育つことが多いです。一方、ひとつのコーヒーチェリーの中に1粒だけ育った丸い豆を「ピーベリー」と呼びます。
ピーベリーは形が丸いため、通常の平豆とはスクリーン分類の扱いが異なることがあります。ケニアのPBのように、ピーベリー専用の表記が使われる場合もあります。

第5章:スクリーンサイズとコーヒー豆の等級
等級の一部として使われることがある
スクリーンサイズは、コーヒー豆の等級を決める要素のひとつとして使われることがあります。特に、豆の大きさを重視する国では、サイズ分類が等級名として商品に表示されます。
ただし、等級制度は国ごとに異なります。ある国ではスクリーンサイズが中心でも、別の国では欠点豆の数や栽培標高が重視されることがあります。
コロンビアのスプレモとエクセルソ
コロンビアのコーヒーでよく知られている「スプレモ」と「エクセルソ」は、主に豆のサイズを表す等級です。スプレモは大粒の豆、エクセルソはそれよりやや小さい豆を指します。
スプレモは見た目に立派で、高級感のある表記として使われることがあります。しかし、スプレモだから必ずエクセルソよりおいしいとは限りません。
ケニアAA・ABなどのサイズ分類
ケニアのコーヒーでは、「AA」「AB」「PB」などの表記をよく見かけます。AAは大粒の豆、ABはそれよりやや小さい豆、PBはピーベリーを表します。
ケニアAAは有名で、高品質なケニア豆のイメージを持たれることが多いです。ただし、AAは主にサイズ分類です。ABやPBにもおいしい豆は多く、ロットや焙煎度によって味は大きく変わります。
ブラジルのスクリーン表記
ブラジルでは、「スクリーン17/18」などの表記を見かけることがあります。ブラジルは世界最大級のコーヒー生産国であり、流通量が多いため、サイズや欠点数による品質管理が重要です。
ブラジル豆では、スクリーンサイズに加えて「No.2」など欠点数を表す等級も合わせて使われることがあります。サイズと欠点数の両方を見ることで、豆の状態をより具体的に把握できます。

第6章:スクリーンサイズと味の関係
大粒だから必ずおいしいわけではない
スクリーンサイズを見ると、大粒の豆ほどおいしそうに感じるかもしれません。たしかに大粒の豆は見た目がよく、高い等級として扱われることがあります。
しかし、コーヒーの味は豆の大きさだけで決まりません。産地、品種、標高、精製方法、乾燥状態、焙煎度、鮮度など、多くの要素が関係します。
サイズがそろうと焙煎が安定しやすい
スクリーンサイズが味に関係するとすれば、最も大きいのは焙煎の安定性です。サイズがそろっている豆は、焙煎時に火の入り方がそろいやすくなります。
火の入り方が安定すると、焼きムラが少なくなり、豆本来の香りや甘みを引き出しやすくなります。スクリーンサイズは、味を安定して引き出すための条件に関わる情報です。
味そのものより「均一性」に関わる
スクリーンサイズは、コーヒーの風味を決める主役ではありません。どちらかといえば、豆の均一性を整えるための基準です。
均一な豆は、焙煎しやすく、抽出したときの味も安定しやすくなります。消費者としては、スクリーンサイズを「品質管理がどう行われているかを見る情報」として理解するとよいでしょう。
小粒でも香味に優れた豆は多い
大粒の豆が目立ちやすい一方で、小粒の豆にも魅力的なものはたくさんあります。特に、エチオピアやルワンダなどでは、比較的小粒でも香りや酸味に優れたコーヒーが多く見られます。
サイズが小さいから品質が低い、と単純に判断するのはもったいない見方です。スクリーンサイズだけでなく、味の説明や生産背景も合わせて確認しましょう。

第7章:スクリーンサイズと焙煎の関係
大きい豆は火が入りにくい傾向がある
大きなコーヒー豆は、小さな豆に比べて内部まで熱が届くのに時間がかかる傾向があります。そのため、焙煎では火力や時間の調整が重要になります。
大粒の豆をしっかり焼こうとして強い火力を使いすぎると、表面だけが先に焼けてしまい、内部とのバランスが崩れることがあります。焙煎士は、豆のサイズや密度を見ながら火の入れ方を調整しています。
小さい豆は火が入りやすい傾向がある
小さい豆は、大きな豆に比べて火が入りやすい傾向があります。短時間で焙煎が進みやすく、火力が強いと焦げやすくなることもあります。
ただし、小さい豆だから簡単というわけではありません。小粒で密度の高い豆は、見た目以上に火の入り方が難しいこともあります。
サイズが混ざると焙煎ムラが出やすい
サイズが大きく違う豆が混ざっていると、焙煎ムラが出やすくなります。小さい豆は焼けすぎ、大きい豆は火の入りが足りないという状態になりやすいからです。
焙煎ムラがあると、カップにしたときに味が濁ることがあります。焦げたような苦味、青っぽさ、渋み、雑味が同時に出てしまうこともあります。
焙煎士がサイズを重視する理由
焙煎士がスクリーンサイズを重視するのは、味を安定して引き出すためです。同じ産地、同じ精製方法の豆でも、サイズが違えば焙煎の進み方が変わります。
特に、浅煎りや中煎りで豆の個性を引き出したい場合、焙煎ムラは味に大きく影響します。スクリーンサイズは、焙煎士にとって「豆をどう扱うか」を考えるための実用的な情報です。

第8章:スクリーンサイズと生豆の品質管理
欠点豆の選別とあわせて行われる
生豆の品質管理では、スクリーン選別だけでなく、欠点豆の選別も行われます。サイズがそろっていても、欠点豆が多ければ味に悪影響が出るためです。
黒豆、発酵豆、虫食い豆、カビ豆、割れ豆などは、見た目や香味に問題を起こすことがあります。スクリーンサイズは大切な情報ですが、欠点豆の少なさと合わせて見ることで、より正確に品質を判断できます。
水分値や密度も品質に関係する
生豆の品質には、水分値や密度も関係します。水分が多すぎると保管中に劣化しやすくなり、水分が少なすぎると風味が抜けたように感じられることがあります。
また、豆の密度が高いかどうかも焙煎に影響します。サイズ、水分値、密度、欠点数を合わせて見ることで、生豆の状態をより立体的に理解できます。
サイズだけでは品質を判断できない
スクリーンサイズは便利な情報ですが、それだけで品質を判断することはできません。大粒でも欠点豆が多ければ味は不安定になりますし、小粒でも丁寧に選別された高品質な豆はあります。
味の個性は産地、品種、精製方法、焙煎度によって大きく変わります。スクリーンサイズは、あくまで品質情報の一部です。
スクリーン選別後にもハンドピックが行われることがある
スクリーン選別でサイズをそろえたあとにも、人の目で欠点豆を取り除くハンドピックが行われることがあります。特に品質を重視するロットでは、機械選別と手選別を組み合わせることがあります。
ハンドピックによって、機械では取り切れない欠点豆や異物を取り除けます。良いコーヒーは、スクリーンサイズだけでなく、こうした地道な品質管理によって支えられています。

第9章:国ごとのスクリーンサイズ表記
コロンビア:スプレモ・エクセルソ
コロンビアのコーヒーでは、「スプレモ」と「エクセルソ」という表記がよく使われます。これは主に豆のサイズを表す等級です。
スプレモは大粒の豆、エクセルソはそれよりやや小さい豆を指します。スプレモという名前は高級感がありますが、味の良し悪しをそのまま表すものではありません。
ケニア:AA・AB・PB
ケニアのコーヒーでは、「AA」「AB」「PB」などの表記をよく見かけます。AAは大粒の豆、ABはそれよりやや小さい豆、PBはピーベリーを表します。
ケニアAAは非常に有名で、力強い果実感や明るい酸味を持つコーヒーとして人気があります。ただし、AAという表記は主にサイズ分類であり、味の優劣を完全に決めるものではありません。
ブラジル:スクリーン17/18など
ブラジルのコーヒーでは、「スクリーン17/18」などの表記を見かけることがあります。これは、スクリーン17から18程度の大きさの豆を中心にそろえていることを示します。
ブラジルは世界最大級のコーヒー生産国で、流通量が非常に多いため、豆のサイズや欠点数による品質管理が重要です。
タンザニアや中米でも使われるサイズ分類
タンザニアや中米の一部の国でも、スクリーンサイズによる分類が使われることがあります。特に、ピーベリーやAAなどの表記は、国によって見かけることがあります。
国によって等級の意味は違うため、同じAAやPBという表記でも、どの国のどんな基準なのかを確認することが大切です。

第10章:コロンビアのスクリーンサイズ
スプレモは大粒豆を表す
コロンビアの「スプレモ」は、大粒の豆を表す代表的な等級です。コロンビアコーヒーの中でもよく知られた表記で、商品名にもよく使われます。
スプレモは見た目が立派で、サイズがそろっている印象を与えます。ただし、味の個性や品質をすべて保証するものではありません。
エクセルソは標準的な輸出規格
エクセルソは、コロンビアの輸出用コーヒーで広く使われる規格です。スプレモよりやや小さいサイズの豆を含みますが、品質が低いという意味ではありません。
エクセルソにも、バランスがよく飲みやすいコーヒーはたくさんあります。価格と品質のバランスを考えると、日常的に楽しみやすい選択肢になることもあります。
サイズ表記と味の違いは別に考える
スプレモとエクセルソの違いは、基本的にはサイズの違いです。スプレモだから甘みが強い、エクセルソだから酸味が弱い、というように単純に味を決めることはできません。
コロンビアの味は、地域や標高、品種、精製方法、焙煎度によって変わります。スクリーンサイズは味を想像するための補助情報として考えましょう。
コロンビア豆を選ぶときの見方
コロンビア豆を選ぶときは、スプレモやエクセルソの表記に加えて、産地名、焙煎度、味のコメントを見ましょう。
中煎りなら、オレンジやりんごのような酸味、キャラメルのような甘み、やわらかなコクを楽しみやすくなります。サイズ表記だけで選ぶのではなく、「どんな味を飲みたいか」を軸にすると選びやすくなります。

第11章:ケニアのスクリーンサイズ
AAは大粒豆として知られる
ケニアのコーヒーで最も有名な表記のひとつが「AA」です。AAは大粒の豆を示すサイズ分類で、ケニアコーヒーの中でも高級なイメージを持たれることが多い表記です。
ケニアAAには、カシスやベリーのような果実感、明るい酸味、しっかりしたコクを持つ豆が多くあります。ただし、AAという名前だけで味が決まるわけではありません。
ABはバランスのよい流通規格
ケニアABは、AAよりやや小さい豆を中心とした規格です。AAほど目立つ表記ではありませんが、品質と価格のバランスがよい豆として流通しています。
ABにも、ケニアらしい明るい酸味や果実感を持つ豆はたくさんあります。AAだけを高品質と考えるのではなく、ABやほかのサイズ分類にも目を向けると、選択肢が広がります。
PBはピーベリーを表す
PBはピーベリーを表す表記です。通常、コーヒーチェリーの中には平たい豆が2粒入っていますが、ピーベリーは1粒だけが丸く育ったものです。
ピーベリーは形が丸いため、通常の平豆とは選別や焙煎の扱いが異なります。ただし、ピーベリーだから必ずおいしいというわけではありません。
ケニアAAでも味はロットごとに異なる
同じケニアAAでも、味はロットごとに大きく異なります。ジューシーな酸味が前面に出るものもあれば、黒すぐりのような果実感、しっかりした甘みを感じるものもあります。
AAという表記はあくまでサイズの目安です。味を知るには、商品説明や焙煎度も合わせて確認しましょう。

第12章:ブラジルのスクリーンサイズ
スクリーン17/18などの表記
ブラジルのコーヒーでは、「スクリーン17/18」のような表記をよく見かけます。これは、比較的大きめのサイズの豆を中心にそろえていることを示します。
ブラジルは生産量が多く、ブレンドや業務用コーヒーにも広く使われるため、品質の安定性がとても重要です。スクリーンサイズは、その安定性を管理するための情報として役立ちます。
No.2など欠点数の等級と組み合わせて見る
ブラジル豆では、スクリーンサイズだけでなく「No.2」などの欠点数による等級も使われます。No.2は、欠点数が少ない高い等級としてよく知られています。
スクリーン17/18とNo.2のように、サイズと欠点数を組み合わせて見ることで、豆の状態をより具体的に理解できます。
ブラジル豆はブレンド用途でもサイズが重要
ブラジルのコーヒーは、ブレンドのベースとして使われることが多い産地です。ナッツのような香ばしさ、チョコレートのような甘み、穏やかな酸味があり、ほかの豆と組み合わせやすい特徴があります。
ブレンドでは、味の安定性がとても重要です。サイズが大きくばらついていると、焙煎ムラが出やすく、ブレンド全体の味にも影響します。
ブラジル豆を選ぶときのポイント
ブラジル豆を選ぶときは、スクリーンサイズ、欠点数の等級、焙煎度、味の説明を合わせて見るのがおすすめです。
浅めから中煎りでは、ナッツ感ややさしい甘みが出やすく、深煎りではコクや苦味がしっかり出ます。スクリーンサイズは、ブラジル豆の品質管理を読むための便利な手がかりです。

第13章:ピーベリーとスクリーンサイズ
ピーベリーとは何か
ピーベリーとは、コーヒーチェリーの中に1粒だけ育った丸い形の豆のことです。通常、コーヒーチェリーの中には平たい面を持つ豆が2粒入っていますが、ピーベリーは1粒だけで丸く成長します。
ピーベリーは全体の収穫量の中で割合が少なく、見た目も特徴的なため、特別な豆として扱われることがあります。
通常の平豆とは形が違う
通常のコーヒー豆は、片側が平たく、もう片側が丸みを帯びた形をしています。一方、ピーベリーは1粒だけで育つため、全体的に丸い形になります。
この形の違いによって、スクリーン選別や焙煎時の熱の入り方にも違いが出ることがあります。
ピーベリー専用のサイズ分類がある
ピーベリーは通常の平豆とは形が違うため、専用のサイズ分類が使われることがあります。ケニアやタンザニアでは、PBという表記がよく知られています。
商品説明でPBと書かれていたら、サイズだけでなく「形状が通常の豆と違う」と理解しておくとよいでしょう。
ピーベリーだから必ず高品質とは限らない
ピーベリーは希少性があり、特別感のある豆として扱われることがあります。しかし、ピーベリーだから必ず高品質、必ずおいしいというわけではありません。
味の良し悪しは、産地、品種、精製方法、乾燥管理、選別、焙煎によって決まります。ピーベリーは、特徴的な形を持つ豆として楽しむのがよいでしょう。

第14章:スクリーンサイズを見るときの注意点
大粒=高品質と決めつけない
スクリーンサイズを見ると、大粒の豆ほど高品質に感じられることがあります。たしかに大粒でサイズがそろった豆は、見た目がよく、取引上も高く評価されやすい傾向があります。
しかし、大粒だから必ずおいしいわけではありません。小粒でも香味に優れた豆は多く、産地や品種によって自然に小粒になることもあります。
産地・品種・精製方法も合わせて見る
コーヒーの味は、スクリーンサイズだけでは決まりません。産地、品種、精製方法、標高、乾燥管理など、さまざまな要素が関係します。
同じスクリーン17/18でも、ブラジルとコロンビアでは味の傾向が違います。同じケニアAAでも、ロットやファクトリーによって印象は変わります。
焙煎度や鮮度の影響も大きい
どれだけサイズがそろった豆でも、焙煎度が好みに合わなければおいしく感じにくいことがあります。浅煎りでは酸味や香りが出やすく、深煎りでは苦味やコクが出やすくなります。
また、焙煎後の鮮度も重要です。スクリーンサイズは生豆の情報ですが、実際に飲むときの味は焙煎と鮮度にも大きく左右されます。
商品説明の味わいコメントを確認する
スクリーンサイズが書かれている商品では、味わいコメントも一緒に確認しましょう。ナッツ、チョコレート、ベリー、柑橘、はちみつ、紅茶などの表現があれば、味の方向性を想像しやすくなります。
サイズ表記だけでは、自分の好みに合うかどうかはわかりません。スクリーンサイズは、味わいコメントを読むための補助情報として活用しましょう。

第15章:コーヒー豆選びにスクリーンサイズを活かす方法
まずは味の好みを優先する
コーヒー豆を選ぶときは、スクリーンサイズよりもまず味の好みを優先するのがおすすめです。酸味が好きなのか、苦味が好きなのか、香りを楽しみたいのか、ミルクと合わせたいのかによって、選ぶ豆は変わります。
スクリーンサイズは、味の方向性を決める主役ではありません。大粒だから選ぶ、小粒だから避けるのではなく、自分が飲みたい味に合うかどうかを軸にしましょう。
同じ産地でサイズ違いを比べてみる
スクリーンサイズを実感したいなら、同じ産地でサイズ違いの豆を比べてみるのも面白い方法です。たとえば、同じコロンビアでスプレモとエクセルソを飲み比べると、サイズ表記の意味を体験しやすくなります。
飲み比べるときは焙煎度や精製方法が近いものを選ぶのがおすすめです。条件が大きく違うと、サイズ以外の要素による違いが大きくなってしまいます。
焙煎の安定感を知る目安にする
スクリーンサイズは、焙煎の安定感を知る目安になります。サイズがそろった豆は、火の入り方がそろいやすく、焙煎ムラが出にくい傾向があります。
ただし、焙煎士の技術や焙煎設計も大きく関わります。スクリーンサイズだけでなく、信頼できる焙煎店を選ぶことも大切です。
等級表記を読むための基礎知識として使う
スクリーンサイズを理解しておくと、コーヒー豆の等級表記を読みやすくなります。コロンビア スプレモ、ケニアAA、ブラジル スクリーン17/18などの意味がわかるようになります。
等級表記の意味がわかると、豆の袋や商品ページを見るのが楽しくなります。スクリーンサイズは、コーヒー豆選びの解像度を上げるための基礎知識です。

まとめ:スクリーンサイズは、豆の大きさと均一性を知るための目印
スクリーンサイズは味の絶対評価ではない
スクリーンサイズは、コーヒー生豆の大きさを表す基準です。数字が大きいほど大粒の豆を意味しますが、それだけで味の良し悪しが決まるわけではありません。
大粒の豆は見た目がよく、焙煎しやすいことがありますが、小粒でも香りや甘みに優れた豆はたくさんあります。スクリーンサイズは、おいしさのランキングではなく、品質情報のひとつです。
サイズがそろうと焙煎しやすくなる
スクリーンサイズが重要なのは、豆の均一性に関わるためです。サイズがそろった豆は、焙煎時に火の入り方が安定しやすく、味のばらつきも抑えやすくなります。
焙煎ムラが少ないと、豆本来の香り、甘み、酸味、コクを引き出しやすくなります。スクリーンサイズは、焙煎の再現性を高めるための実用的な情報です。
等級・産地・焙煎度と合わせて見ることが大切
コーヒー豆を選ぶときは、スクリーンサイズだけで判断しないことが大切です。等級、産地、品種、精製方法、焙煎度、鮮度、味の説明を合わせて見ることで、自分に合う豆を選びやすくなります。
スクリーンサイズを理解すると、コロンビア スプレモ、ケニアAA、ブラジル スクリーン17/18といった表記の意味がわかるようになります。味の好みを大切にしながら、等級や産地情報と合わせて活用してみましょう。

