コーヒー豆を選んでいると、「ブラジル No.2」「コロンビア スプレモ」「グアテマラ SHB」「ケニア AA」「エチオピア G1」など、等級を表す言葉を見かけます。等級は品質を読むための大切な手がかりですが、世界共通の単純なおいしさランキングではありません。

国によって、豆の大きさ、欠点豆の数、栽培標高、カッピング評価など、重視する基準は異なります。この記事では、コーヒー豆の等級の意味と、豆選びへの活かし方を初心者にもわかりやすく解説します。

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  1. 第1章:コーヒー豆の等級とは?
    1. コーヒー豆の等級は「おいしさランキング」ではない
    2. 等級は品質管理や取引のための目安
    3. 国や地域によって基準が大きく異なる
  2. 第2章:コーヒー豆に等級がある理由
    1. 生産者・輸出業者・焙煎業者の共通言語になる
    2. 欠点豆やサイズを管理しやすくする
    3. 消費者が豆を選ぶときの判断材料になる
  3. 第3章:等級を決める主な基準
    1. スクリーンサイズ:豆の大きさ
    2. 欠点豆の数:品質のばらつき
    3. 標高:栽培環境の目安
    4. カッピング評価:味わいの評価
    5. 精製や乾燥状態も品質に関わる
  4. 第4章:スクリーンサイズによる等級
    1. スクリーンサイズとは何か
    2. 大粒の豆が高く評価されやすい理由
    3. 大きければ必ずおいしいとは限らない
    4. ブラジルやコロンビアで見られるサイズ表記
  5. 第5章:欠点豆による等級
    1. 欠点豆とは何か
    2. 黒豆・発酵豆・虫食い豆などの例
    3. 欠点豆が味に与える影響
    4. 欠点豆が少ないほど安定した味になりやすい
  6. 第6章:標高による等級
    1. 標高がコーヒーの品質に関係する理由
    2. 高地栽培の豆に出やすい特徴
    3. SHB・SHGなどの表記
    4. 標高だけで味を判断しすぎないことも大切
  7. 第7章:カッピング評価による等級
    1. カッピングとは何か
    2. 香り・酸味・甘み・後味などを評価する
    3. スペシャルティコーヒーと点数の関係
    4. 点数が高い豆ほど個性が明確になりやすい
  8. 第8章:スペシャルティコーヒーの等級
    1. スペシャルティコーヒーとは
    2. 一般的な商業用コーヒーとの違い
    3. SCA基準と80点以上という目安
    4. トレーサビリティが重視される理由
  9. 第9章:コマーシャルコーヒーの等級
    1. コマーシャルコーヒーとは
    2. 大量流通に向いた品質管理
    3. ブレンドや缶コーヒーにも使われる
    4. 安価でも目的に合えば十分楽しめる
  10. 第10章:ブラジルの等級
    1. No.2など欠点数による格付け
    2. スクリーンサイズの表記
    3. NY式分類とブラジル独自の考え方
    4. ブラジル豆を選ぶときの見方
  11. 第11章:コロンビアの等級
    1. スプレモとエクセルソの違い
    2. 主に豆のサイズで分けられる
    3. コロンビア豆に多い味の傾向
    4. 等級表記だけでなく産地も見る
  12. 第12章:グアテマラの等級
    1. SHBとは何か
    2. 標高による格付けが中心
    3. アンティグアやウエウエテナンゴとの関係
    4. グアテマラ豆を選ぶときのポイント
  13. 第13章:エチオピアの等級
    1. グレード1・グレード2などの表記
    2. 欠点数による分類
    3. ナチュラルとウォッシュドで印象が変わる
    4. グレード表記と香味の個性
  14. 第14章:ケニアの等級
    1. AA・AB・PBなどの表記
    2. サイズによる分類が中心
    3. ケニアAAが有名な理由
    4. AAでも味の方向性は豆ごとに違う
  15. 第15章:等級を見るときの注意点
    1. 等級が高い=必ず好みに合う、ではない
    2. 焙煎度や鮮度の影響も大きい
    3. 産地・品種・精製方法も合わせて見る
    4. 表記が多いほど信頼できるとは限らない
  16. 第16章:コーヒー豆選びに等級を活かす方法
    1. 初心者はまず産地と焙煎度を優先する
    2. 等級は味の「傾向」を読む補助線にする
    3. 高級豆は少量から試す
    4. 好みの等級や産地を記録しておく
  17. まとめ:コーヒー豆の等級は、品質を読むための便利な目印
    1. 等級は国ごとに基準が異なる
    2. サイズ・欠点数・標高・味の評価が主な基準
    3. 最後は自分の好みに合うかが大切

第1章:コーヒー豆の等級とは?

コーヒー豆の等級は「おいしさランキング」ではない

等級が高い豆は品質管理が丁寧なことが多いものの、必ずしも自分の好みに合うとは限りません。等級は味の絶対評価ではなく、品質傾向を読む目印です。

等級は品質管理や取引のための目安

コーヒーは農産物なので、収穫や精製、乾燥、選別によって品質に差が出ます。その差を整理し、取引しやすくするために等級が使われます。

国や地域によって基準が大きく異なる

コロンビアはサイズ、グアテマラは標高、エチオピアは欠点数、ケニアはサイズ分類がよく知られています。同じ高等級でも、何を基準にしているかは国ごとに違います。

コーヒーを手に街を歩くイラスト

第2章:コーヒー豆に等級がある理由

生産者・輸出業者・焙煎業者の共通言語になる

等級があることで、生産者、輸出業者、輸入業者、焙煎業者が豆の品質を共有しやすくなります。言葉だけでは曖昧な品質を、一定の基準で伝えられます。

欠点豆やサイズを管理しやすくする

黒豆、発酵豆、虫食い豆、割れ豆などが多いと雑味の原因になります。また、豆のサイズがそろっているほど焙煎時の火の入り方も安定しやすくなります。

消費者が豆を選ぶときの判断材料になる

ラベルに等級が書かれていると、豆の状態を想像しやすくなります。ただし、等級だけで選ぶのではなく、産地、焙煎度、精製方法、味の説明も合わせて見ることが大切です。

コーヒー豆を丁寧に選別するイラスト

第3章:等級を決める主な基準

スクリーンサイズ:豆の大きさ

スクリーンサイズは生豆の大きさを表す基準です。数字が大きいほど豆も大きく、サイズがそろっている豆は焙煎しやすい傾向があります。

欠点豆の数:品質のばらつき

一定量の生豆に含まれる欠点豆の数を確認し、等級を分ける方法です。欠点豆が少ないほど、クリーンで安定した味になりやすくなります。

標高:栽培環境の目安

高地で育った豆はゆっくり成熟しやすく、酸味や甘み、香りが発達しやすい傾向があります。中米では標高をもとにした等級表記がよく使われます。

カッピング評価:味わいの評価

カッピングでは、香り、酸味、甘み、後味、口当たり、バランスなどを確認します。スペシャルティコーヒーでは特に重要な評価方法です。

精製や乾燥状態も品質に関わる

ナチュラル、ウォッシュド、ハニーなどの精製方法や乾燥管理も品質に大きく影響します。等級を見るときは、収穫後の管理にも注目しましょう。

焙煎士がコーヒー豆を焙煎するイラスト

第4章:スクリーンサイズによる等級

スクリーンサイズとは何か

穴の開いたふるいに生豆を通し、どのサイズに残るかで分類します。「スクリーン17/18」のように表記されることがあります。

大粒の豆が高く評価されやすい理由

大粒でサイズがそろった豆は、見た目がよく、焙煎も安定しやすい傾向があります。取引上もわかりやすいため、高く評価されることがあります。

大きければ必ずおいしいとは限らない

小粒でも香りや甘みに優れた豆はたくさんあります。エチオピアのように比較的小粒でも華やかな風味を持つ産地もあり、サイズだけで味は決まりません。

ブラジルやコロンビアで見られるサイズ表記

コロンビアのスプレモや、ブラジルのスクリーン表記はサイズ分類の代表例です。豆の大きさを知る情報として活用できます。

コーヒーカップを持ってカフェを歩くイラスト

第5章:欠点豆による等級

欠点豆とは何か

欠点豆とは、黒く変色した豆、未成熟豆、虫食い豆、割れ豆、カビ豆など、品質に問題がある生豆のことです。

黒豆・発酵豆・虫食い豆などの例

黒豆や発酵豆は不快な香りの原因になり、虫食い豆や割れ豆は焙煎ムラにつながることがあります。欠点の種類によって味への影響は異なります。

欠点豆が味に与える影響

欠点豆が混ざると、雑味、渋み、発酵臭、カビ臭、土っぽさなどが出やすくなります。特に浅煎りや中煎りでは違和感が目立つことがあります。

欠点豆が少ないほど安定した味になりやすい

欠点豆が少ない豆は、香りがきれいに出やすく、後味もすっきりしやすい傾向があります。クリーンな味わいを作るための大切な土台です。

カフェでコーヒーと仕事を楽しむイラスト

第6章:標高による等級

標高がコーヒーの品質に関係する理由

高地では気温が低く、コーヒーチェリーがゆっくり成熟します。そのため、豆が硬く締まり、酸味や甘みが発達しやすいとされています。

高地栽培の豆に出やすい特徴

高地栽培の豆には、明るい酸味、きれいな甘み、複雑な香りが出やすい傾向があります。浅煎りから中煎りで個性を楽しみやすい豆も多いです。

SHB・SHGなどの表記

SHBはStrictly Hard Bean、SHGはStrictly High Grownの略で、高地栽培の硬い豆を示す表記です。グアテマラなど中米でよく見られます。

標高だけで味を判断しすぎないことも大切

標高は大切な目安ですが、味は土壌、品種、精製方法、焙煎度にも左右されます。標高だけで良し悪しを決めないようにしましょう。

複数のコーヒーをテイスティングするイラスト

第7章:カッピング評価による等級

カッピングとは何か

カッピングとは、一定の条件でコーヒーを抽出し、香りや味を評価する方法です。豆の個性や品質を比較するために使われます。

香り・酸味・甘み・後味などを評価する

香り、酸味、甘み、口当たり、後味、バランス、クリーンさなどを確認します。見た目だけではわからない味の魅力を評価できます。

スペシャルティコーヒーと点数の関係

スペシャルティコーヒーでは、カッピングスコアが重要です。一般的に80点以上がスペシャルティコーヒーの目安とされます。

点数が高い豆ほど個性が明確になりやすい

高評価の豆は、果実感、花のような香り、透明感、長い余韻など、味の輪郭がはっきりしていることが多いです。

山あいのコーヒー農園と生産者のイラスト

第8章:スペシャルティコーヒーの等級

スペシャルティコーヒーとは

スペシャルティコーヒーとは、産地や生産者、精製方法などの情報が明確で、味わいにも優れた高品質なコーヒーです。

一般的な商業用コーヒーとの違い

商業用コーヒーは安定供給や価格が重視されます。一方、スペシャルティコーヒーは品質や個性、生産背景の明確さが重視されます。

SCA基準と80点以上という目安

SCAの評価では、複数の項目を総合して点数化します。80点以上はスペシャルティコーヒーの代表的な目安ですが、点数だけで好みが決まるわけではありません。

トレーサビリティが重視される理由

トレーサビリティとは、豆がどこで、誰によって、どのように作られたかをたどれることです。品質管理と生産者の努力を伝えるうえで重要です。

コーヒー市場で豆を選ぶイラスト

第9章:コマーシャルコーヒーの等級

コマーシャルコーヒーとは

コマーシャルコーヒーは、大量流通を前提にしたコーヒーです。スーパーの商品、業務用ブレンド、缶コーヒー、インスタントコーヒーなどに広く使われます。

大量流通に向いた品質管理

大量に扱うため、味の安定性が重要です。等級は、原料の品質をそろえ、商品として安定した味を作るための目安になります。

ブレンドや缶コーヒーにも使われる

複数の産地や等級の豆を組み合わせることで、苦味、甘み、コク、香りを調整します。単体の個性よりも全体のバランスが重視されます。

安価でも目的に合えば十分楽しめる

コマーシャルコーヒーは個性が控えめなこともありますが、毎日飲む、ミルクを入れる、アイスにするなど、目的に合えば十分楽しめます。

コーヒー豆と温かいコーヒーカップのイラスト

第10章:ブラジルの等級

No.2など欠点数による格付け

ブラジルでは「No.2」など欠点数をもとにした等級表記を見かけます。数字が小さいほど欠点が少ないことを示します。

スクリーンサイズの表記

ブラジルではスクリーンサイズも併記されることがあります。サイズがそろっている豆は焙煎しやすく、味も安定しやすい傾向があります。

NY式分類とブラジル独自の考え方

欠点の種類ごとに重みを付けて分類する考え方があります。生産量が多いブラジルでは、取引のための品質規格が重要です。

ブラジル豆を選ぶときの見方

ナッツ感、チョコレート感、穏やかな酸味が好きな人に向きます。等級だけでなく、焙煎度や味の説明も合わせて確認しましょう。

カウンターでハンドドリップするイラスト

第11章:コロンビアの等級

スプレモとエクセルソの違い

コロンビアのスプレモとエクセルソは、主に豆のサイズによる分類です。スプレモは大粒、エクセルソはそれより少し小さい豆を指します。

主に豆のサイズで分けられる

サイズ分類は焙煎の安定性や見た目の均一性に関わります。ただし、味には地域や焙煎度も大きく影響します。

コロンビア豆に多い味の傾向

コロンビアはバランスの良さが魅力です。ほどよい酸味、甘み、コクがあり、中煎りではキャラメルや果実のような印象も楽しめます。

等級表記だけでなく産地も見る

ウイラ、ナリーニョ、トリマなど、地域によって味は変わります。スプレモやエクセルソだけでなく、産地名も確認しましょう。

コーヒー産地を眺めながらコーヒーを味わうイラスト

第12章:グアテマラの等級

SHBとは何か

グアテマラのSHBは、Strictly Hard Beanの略です。高地で育った硬い豆を示す等級としてよく使われます。

標高による格付けが中心

グアテマラでは、標高による格付けが中心です。高地産の豆は、酸味、甘み、香りが発達しやすいとされています。

アンティグアやウエウエテナンゴとの関係

アンティグアはチョコレート感やコク、ウエウエテナンゴは明るい酸味や華やかさで知られます。SHBに加えて地域名を見ると選びやすくなります。

グアテマラ豆を選ぶときのポイント

SHB、産地、焙煎度を合わせて見ましょう。中煎りなら華やかさ、中深煎りなら甘みとコクを楽しみやすくなります。

焙煎機と焙煎されたコーヒー豆のイラスト

第13章:エチオピアの等級

グレード1・グレード2などの表記

エチオピアではG1、G2などの表記がよく使われます。主に欠点数による分類で、G1は欠点が少ない高い等級です。

欠点数による分類

欠点豆が少ないほど、香りがきれいに出やすく、後味もすっきりしやすくなります。エチオピアの華やかな個性を楽しむうえで重要です。

ナチュラルとウォッシュドで印象が変わる

ナチュラルはベリーやワインのような果実感、ウォッシュドは花や柑橘のような明るさが出やすい傾向があります。

グレード表記と香味の個性

G1でもG2でも、地域や精製方法、焙煎度によって味は変わります。等級と一緒に、香味コメントも確認するのがおすすめです。

コーヒー豆の麻袋と商品パッケージのイラスト

第14章:ケニアの等級

AA・AB・PBなどの表記

ケニアのAA、AB、PBは主に豆のサイズや形状を示します。AAは大粒、ABはやや小さめ、PBは丸い形のピーベリーです。

サイズによる分類が中心

ケニアの等級はサイズ分類が中心です。AAは有名ですが、ABやPBにも魅力的な豆は多くあります。

ケニアAAが有名な理由

ケニアAAは、大粒で品質の高い豆として知られてきました。ベリーやカシスのような果実感、明るい酸味、しっかりしたコクが魅力です。

AAでも味の方向性は豆ごとに違う

同じAAでも、農園、ロット、焙煎度によって味は変わります。等級だけでなく、味の説明を見て好みに合うか判断しましょう。

コーヒーミルやケトルなど抽出器具のイラスト

第15章:等級を見るときの注意点

等級が高い=必ず好みに合う、ではない

高い等級の豆でも、酸味が強すぎる、軽く感じるなど、好みに合わないことがあります。等級は品質の目安であり、好みの保証ではありません。

焙煎度や鮮度の影響も大きい

同じ豆でも、浅煎りと深煎りでは味が大きく変わります。焙煎日がわかる豆を選ぶと、香りや鮮度も確認しやすくなります。

産地・品種・精製方法も合わせて見る

等級だけでは味の全体像は見えません。産地、品種、ナチュラルやウォッシュドなどの精製方法も合わせて確認しましょう。

表記が多いほど信頼できるとは限らない

情報が多いことは便利ですが、大切なのは正確さと味の説明とのつながりです。まずはよく見る表記から少しずつ覚えると十分です。

ハンドドリップでコーヒーを淹れるイラスト

第16章:コーヒー豆選びに等級を活かす方法

初心者はまず産地と焙煎度を優先する

最初は等級よりも、産地と焙煎度を優先すると選びやすくなります。酸味、苦味、コク、甘みなど、自分の好みから探しましょう。

等級は味の「傾向」を読む補助線にする

サイズ、欠点数、標高、点数は、味の傾向を読むための補助線です。高い低いだけでなく、自分が求める味に近いかを考えましょう。

高級豆は少量から試す

高等級の豆やスペシャルティコーヒーは価格が高いこともあります。まずは100gや飲み比べセットなど、少量から試すと失敗しにくくなります。

好みの等級や産地を記録しておく

飲んだ豆の等級、産地、焙煎度、精製方法、味の印象を簡単に記録しておくと、自分の好みが見えやすくなります。

コーヒーカップを持ってカフェを歩くイラスト

まとめ:コーヒー豆の等級は、品質を読むための便利な目印

等級は国ごとに基準が異なる

コーヒー豆の等級は、世界共通のランキングではありません。国ごとにサイズ、欠点数、標高、カッピング評価など、基準が異なります。

サイズ・欠点数・標高・味の評価が主な基準

等級でよく使われる基準は、豆の大きさ、欠点豆の数、栽培標高、味の評価です。それぞれ品質や傾向を知るための重要な情報です。

最後は自分の好みに合うかが大切

等級を理解すると豆選びは楽しくなります。ただし、最後に大切なのは自分がおいしいと感じるかどうかです。等級は、自分に合う一杯へ近づくための便利な目印として活用しましょう。

焙煎機と焙煎されたコーヒー豆のイラスト