カフェインレスコーヒーは、カフェインを含むコーヒー豆からカフェインを減らしたコーヒーです。日本のコーヒー表示規約では、生豆からカフェインを90%以上除去したコーヒーに「カフェインレスコーヒー」「デカフェネィテッドコーヒー」などと表示できます。日本の表示規約上、カフェインレスとデカフェを「状態」と「処理」に分ける一律の区別はありません。
重要なのは、除去率と飲むときの含有量mgは同じではないことです。90%以上除去していても0mgとは限らず、1杯の粉量や容量、商品によって実際の摂取量は変わります。
カフェインレス・デカフェ・ノンカフェインの違い
| 表示・呼び方 | 原料 | 確認する点 |
|---|---|---|
| カフェインレス/デカフェ | もともとカフェインを含むコーヒー豆 | 日本の規約では生豆から90%以上除去。0mgとは限らない |
| ノンカフェイン飲料 | 麦、たんぽぽ、チコリなど、通常カフェインを含まない原料の商品が多い | コーヒー豆を使うコーヒーとは別の飲料。原材料名を確認 |
| カフェインゼロ等の表示 | 商品ごとに異なる | 0の根拠、単位、測定条件を商品表示・公式情報で確認 |
根拠は、全日本コーヒー公正取引協議会の解説(2025年11月13日)と、レギュラーコーヒー・インスタントコーヒーの表示に関する公正競争規約施行規則です。同資料は、日本で「カフェインレス」「デカフェ」と称する場合の90%以上除去という考え方を説明しています。
除去率と1杯のカフェイン量を混同しない
除去率は処理前の生豆に含まれていたカフェインをどれだけ除いたかの割合です。飲用時のmgは、処理後に残った濃度、粉量、抽出法、飲む量で決まります。「97%除去」だけを見て1杯が何mgかを断定することはできません。
妊娠中、授乳中、服薬中、カフェインに敏感な人は、カフェインレスなら無条件に安心とは考えず、表示と摂取量を確認してください。一般的な摂取量の考え方はカフェインは一日何mgまでか、強く作用を感じる場合はカフェインが効きやすい体質の記事で整理しています。
カフェインを減らす主な製法
カフェイン除去には、水を利用する方法、二酸化炭素を利用する方法、溶媒を利用する方法などがあります。全日本コーヒー公正取引協議会の解説は、日本では化学薬品を用いるカフェイン除去が食品衛生法上認められていないと説明しています。
ただし、国内で売られているすべての商品が同じ製法という意味ではありません。輸入品を含め、個別商品の製法が公式ページや包装で確認できなければ、確認した情報の範囲を示して判断を保留します。製法名だけで味、安全性、品質の優劣を決めることもできません。
実在商品の表示を比べる
以下はUCC上島珈琲の公式商品ページ、ブランドサイト、2026年2月26日付ニュースリリースを2026年10月10日に照合した例です。ニュースリリースに掲載された商品名・容量と各商品ページが一致する3商品について、シリーズのカフェイン97%カットを確認しました。97%は除去率であり、1杯当たりのカフェインmgではありません。
| 商品 | 形状・容量 | 除去率 | 飲用時の含有量mg | 製法 | 公式確認先 |
|---|---|---|---|---|---|
| UCC おいしいカフェインレスコーヒー | レギュラー粉・140g | 97%カット(シリーズ公式発表) | 確認した公式発表・商品ページ・ブランドサイトでは記載を確認できず | 生豆を水に浸して除去。化学薬品等は不使用(ブランドサイト) | 商品ページ/公式発表 |
| UCC おいしいカフェインレスコーヒー ワンドリップコーヒー | 7g×8杯分 | 97%カット(シリーズ公式発表) | 確認した公式発表・商品ページ・ブランドサイトでは記載を確認できず | 生豆を水に浸して除去。化学薬品等は不使用(ブランドサイト) | 商品ページ/公式発表 |
| UCC おいしいカフェインレスコーヒー 瓶 | インスタント・45g。公式は1杯2gを熱湯140mLで調製する栄養成分例を掲載 | 97%カット(シリーズ公式発表) | 確認した公式発表・商品ページ・ブランドサイトでは記載を確認できず | 生豆を水に浸して除去。化学薬品等は不使用(ブランドサイト) | 商品ページ/公式発表 |
シリーズの公式ブランドサイトでは、97%カットと、水に浸してカフェインを取り除き化学薬品等を使用しない製法を説明しています。一方、確認した範囲では1杯当たりのカフェインmgは示されていません。97%という除去率から、処理前の豆の値を仮定して1杯のmgを逆算することはしません。
商品名が同じシリーズでも、粉、ドリップバッグ、インスタントは使い方が異なります。容量だけで杯数を推測せず、包装の1杯量・湯量を確認します。
自分に合う商品の選び方
- 原材料:コーヒー豆か、穀物など別原料のノンカフェイン飲料かを確認する
- 形状:豆、粉、ドリップバッグ、インスタントを淹れ方に合わせる
- 表示:除去率と含有量mgを区別し、単位と1回量を見る
- 製法:公表の有無を確認し、不明なら推測しない
- 飲む時刻と量:夜でも必ず眠れるとは考えず、自分の睡眠を記録する
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購入先では、同名シリーズの容量・形状が公式情報と一致するかを確認してください。
よくある質問
デカフェとカフェインレスは別物ですか?
日本のコーヒー表示規約では、ともに生豆からカフェインを90%以上除去したコーヒーの表示例として扱われます。商品選びでは言葉だけでなく、除去率、含有量、形状を確認してください。
カフェインレスは0mgですか?
0mgとは限りません。除去率と1杯当たりの残存量は別なので、商品表示と飲む量を確認します。
妊娠中や夜でも必ず安心ですか?
個人差やほかの摂取源があります。妊娠中・授乳中、服薬中は医師・助産師・薬剤師へ相談し、夜は自分の睡眠への影響も記録してください。
まとめ
日本の表示規約では、カフェインレスとデカフェはいずれも、生豆からカフェインを90%以上除去したコーヒーの表示例です。「カフェインレスは状態、デカフェは処理」という一律の区別ではありません。また、90%以上除去は0mgの意味ではありません。原料、形状、1回量、除去率、含有量、製法の確認範囲を分けて選びましょう。
