デロンギのコーヒーマシンを使おうとしたときに、水が出ない、ポンプ音だけがする、抽出が始まらないといった症状が出ることがあります。故障のように見えても、内部の水路に空気が入っているだけで、空気抜きをすれば改善するケースがあります。
特に、初回使用時、水タンクを空にしたまま運転したあと、長期間使っていなかったあと、除石灰や洗浄のあとには、空気抜きが必要になることがあります。デロンギの全自動コーヒーマシンやエスプレッソマシンでは、給湯口やスチームノズルから水を出して、内部の空気を抜く操作を行うのが基本です。
この記事では、デロンギの空気抜きが必要になる状態、空気抜きとは何をする作業なのか、空気が入る原因、作業前に確認すべきポイント、基本的な空気抜き手順、機種別の違い、水が出ないときの対処法までを解説します。
デロンギの空気抜きが必要になる状態
水タンクを外したあとに水が出ない
水タンクを外して洗ったあとや、給水後に再セットしたあとに、水が出なくなることがあります。タンクを一度外すと、内部の水路に空気が入ったり、タンクが正しく接続されていなかったりするためです。
特に、タンクを浅く差し込んでいると、見た目ではセットされているように見えても、本体側が水を吸い上げられないことがあります。水が出ない場合は、まずタンクを一度外し、水を十分に入れてから、奥までしっかり差し込み直しましょう。
初回使用時や長期保管後に起こりやすい
新品のデロンギを初めて使うときや、しばらく使っていなかったマシンを再び使うときも、空気抜きが必要になることがあります。内部の水路が乾いていたり、水が十分に回っていなかったりするためです。
初回使用時は、説明書に沿って初期すすぎや給湯操作を行うことが大切です。コーヒーを抽出する前に、まず水を通して内部の水路を満たすことで、ポンプが安定して水を送れるようになります。
エラー表示や異音が出ることもある
内部に空気が入っていると、機種によってはエラー表示が出たり、ランプが点滅したりすることがあります。また、ポンプが水を吸い上げられず、いつもより大きな音や空回りのような音がすることもあります。
ポンプ音だけがして水が出ない場合は、内部の水路に水が回っていない可能性があります。まずは水タンクのセット、水量、給湯口の状態を確認し、給湯操作で空気抜きを試しましょう。

空気抜きとは何をする作業か
内部の水路に入った空気を抜く
コーヒーマシンの内部には、水タンクからポンプ、ヒーター、抽出口や給湯口へつながる水路があります。この水路に空気が入ると、ポンプが水を吸い上げにくくなり、水が出にくくなることがあります。
空気抜きでは、給湯操作を使って水路の中に水を流し、空気を押し出します。最初は空気混じりの水が出たり、途切れ途切れになったりすることがあります。
ポンプが水を吸い上げやすくする
空気が水路に入っていると、ポンプが水ではなく空気を吸ってしまい、うまく圧力をかけられないことがあります。ポンプ音はしているのに水が出ない、抽出が始まらないという症状は、この状態で起こることがあります。
空気抜きを行うことで、ポンプの中や水路に水が満たされ、安定して水を送れるようになります。これは、マシンを正常に使うための準備作業のようなものです。
コーヒー抽出前の準備として行う
空気抜きは、コーヒー抽出前の準備として行うこともあります。内部の水路に水がしっかり回っていない状態で抽出しようとすると、コーヒーが出なかったり、少量しか出なかったりすることがあります。
給湯口から水を出して流れを安定させてから抽出すると、マシンの状態を確認しやすくなります。特に初回使用時や久しぶりに使うときは、いきなりコーヒーを淹れるより、まず水を通すほうが安心です。

空気が入る主な原因
水タンクの水切れ
もっとも多い原因のひとつが、水タンクの水切れです。タンクの水が少ない状態で運転すると、本体が水ではなく空気を吸い込み、内部水路に空気が入ることがあります。
水切れ後にポンプ音だけがして水が出ない場合は、タンクに十分な水を入れ、給湯操作で空気を抜きます。抽出を繰り返すより、まず水路に水を通すことが大切です。
タンクの差し込み不足
水タンクの差し込み不足も、空気が入る原因になります。タンクが少し浮いていたり、奥まで入っていなかったりすると、本体側の給水口とタンクがうまく接続されず、水を吸い上げられません。
この場合、タンクに水が入っていても、本体は水切れのような状態になります。タンクをセットするときは、斜めになっていないか、奥まで入っているか、接続部に異物がないかを確認しましょう。
長期間使っていなかった
長期間使っていないデロンギでは、内部の水路が乾いていたり、残っていた水が抜けていたりすることがあります。その状態で使い始めると、ポンプがすぐに水を吸い上げられず、空気抜きが必要になることがあります。
久しぶりに使うときは、いきなりコーヒーを抽出せず、まず水タンクを満たして給湯やすすぎを行いましょう。
洗浄・除石灰後に水路が空になる
除石灰や内部洗浄を行ったあとにも、空気抜きが必要になることがあります。洗浄中は水路内の水が入れ替わり、工程によっては一時的に空気が入りやすくなります。
除石灰後に水が出にくい、給湯口から空気混じりの水が出る、抽出が安定しないといった場合は、すすぎ運転や給湯操作を追加して、水の流れを安定させましょう。

空気抜き前に確認すること
水タンクに十分な水を入れる
空気抜きを行う前に、水タンクへ十分な水を入れます。少量の水では、途中でまた水切れになり、空気を吸い込んでしまうことがあります。
できれば、タンクの最大目盛りに近いところまで水を入れておくと安心です。給湯操作では意外と水を使うため、途中で水がなくならないようにします。
タンクを奥までしっかり差し込む
水を入れたら、タンクを本体にしっかり差し込みます。差し込みが甘いと、本体が水を吸い上げられず、空気抜きをしても水が出ません。
タンクが斜めになっていないか、奥まで入っているか、接続部にコーヒー粉や汚れが挟まっていないかを確認しましょう。
ノズルや抽出口の下に容器を置く
空気抜きでは、給湯口やスチームノズルから水が出ます。作業前に、ノズルや抽出口の下に十分な容量の容器を置きましょう。
最初は空気混じりで水が飛び散ることがあります。熱いお湯が出る場合もあるため、耐熱容器を使うと安心です。
電源と予熱状態を確認する
空気抜きは、機種によって電源を入れて予熱後に行うもの、給湯ボタンやスチームノブを操作するものがあります。電源が入っていない、予熱が終わっていない状態では、操作を受け付けないことがあります。
ランプの点灯や表示を確認し、説明書に沿って給湯できる状態にしましょう。焦ってボタンを何度も押すより、マシンの状態表示を見ながら落ち着いて操作することが大切です。

デロンギの基本的な空気抜き手順
スチームノブ・給湯ボタンを使う
多くのデロンギでは、空気抜きにスチームノブや給湯ボタンを使います。給湯機能を使うことで、内部水路に水を通し、空気を外へ押し出します。
スチームノブがある機種では、ノズルの下に容器を置き、ノブを開いて給湯します。ボタン式の機種では、給湯ボタンやすすぎボタンを押して水を出します。
給湯口から水を出す
操作を始めると、給湯口やスチームノズルから水、またはお湯が出ます。最初は空気が混じって、断続的に出たり、勢いが不安定だったりすることがあります。
水がまったく出ない場合でも、数秒からしばらく待つことで出始めることがあります。ただし、長時間ポンプ音だけが続く場合は、いったん停止してタンクのセットや水量を確認しましょう。
水が安定して出るまで続ける
空気抜きは、水が出たらすぐ終わりではなく、流れが安定するまで続けるのがポイントです。最初は泡や空気が混じっていても、しばらくすると連続した水流になります。
途中で水が弱くなったり、また途切れたりする場合は、タンクの水量を確認してから追加で給湯します。
終わったら通常抽出を確認する
空気抜きが終わったら、通常の抽出ができるか確認します。コーヒー粉や豆を使う前に、まずはすすぎ運転や空抽出で水の出方を確認すると安心です。
水が安定して出る、異音が収まる、エラー表示が消えるといった変化があれば、空気抜きがうまくいった可能性が高いです。

機種別に違いやすいポイント
全自動コーヒーマシンの場合
全自動コーヒーマシンでは、給湯ボタンやすすぎ機能を使って空気抜きを行うことが多いです。水タンクを満たし、給湯口の下に容器を置いて、給湯操作を行います。
機種によっては、電源を入れたときに自動すすぎが行われます。このすすぎで水が出ない場合は、内部に空気が入っている、タンクが正しくセットされていない、給湯口が詰まっているなどの可能性があります。
エスプレッソマシンの場合
セミオートのエスプレッソマシンでは、スチームノブや給湯機能を使って空気抜きを行うことが多いです。ポルタフィルターを付けずに、水だけを通す、またはスチームノズルから給湯する操作で水路を満たします。
エスプレッソ抽出側から水が出ない場合でも、スチームノズル側から給湯できることがあります。まず給湯側で水の流れを作り、その後に抽出側を確認すると改善しやすいことがあります。
マグニフィカ系で多い操作
マグニフィカ系では、給湯ノズルやスチームノブを使って空気抜きするケースが多いです。水タンクをしっかりセットし、給湯口の下に容器を置いて、給湯またはスチームノブの操作を行います。
水を入れてくださいという表示が出る場合は、実際に水が足りないだけでなく、タンクの差し込みが甘い、フロートや弁がうまく動いていないこともあります。
デディカ系で確認したい操作
デディカ系のようなコンパクトなエスプレッソマシンでは、スチームノブや抽出ボタンの操作で水路に水を通します。初回使用時は、説明書に沿って水を通してから抽出を始めることが大切です。
ポルタフィルターやフィルターバスケットが詰まっていると、抽出側の水が出にくくなることもあります。空気抜きの確認では、まずコーヒー粉を入れずに水だけを通すと状態を判断しやすくなります。

空気抜きしても水が出ないとき
タンクのセットをやり直す
まず、水タンクを一度外して、もう一度しっかりセットします。タンクが少し浮いているだけでも、本体が水を吸い上げられないことがあります。
タンクを入れ直したあと、再度給湯操作を行い、水が出るか確認しましょう。水が出始めたら、安定するまで少し流します。
水タンクの弁やフィルターを確認する
水タンクの下部には、水を本体へ送るための弁が付いていることがあります。この弁が固着していたり、汚れていたりすると、水が本体へ流れません。
浄水フィルターを装着している場合は、フィルターの取り付け状態や目詰まりも確認しましょう。必要に応じてフィルターを外して確認する方法もあります。
給湯口やスチームノズルの詰まりを見る
給湯口やスチームノズルが詰まっていると、空気抜きをしても水が出にくくなります。ミルクを泡立てたあとに洗浄が不十分だと、ミルク成分が固まり、ノズルが詰まることがあります。
スチームノズルの先端が外せる機種では、説明書に従って外し、ぬるま湯で洗います。必ず機種に合った方法で掃除することが大切です。
何度も繰り返してよい範囲を知る
空気抜きは数回試すことで改善することがありますが、ポンプ音だけが続いて水がまったく出ない状態を長く繰り返すのは避けましょう。ポンプに負担がかかる可能性があります。
短時間の給湯操作を何度か試し、それでも水が出ない場合は、詰まりや部品不良の可能性があります。無理に繰り返すより、サポートに相談するほうが安全です。

異音・振動があるときの見分け方
空気を吸っている音
内部に空気が入っていると、ポンプ音が大きく聞こえたり、空回りのような音がしたりすることがあります。水が出る前に音がすることもあります。
この音は、水が通り始めると落ち着くことが多いです。給湯口から空気混じりの水が出て、その後に連続した水流になれば、空気が抜けてきたと考えられます。
ポンプ音だけして水が出ない状態
ポンプ音だけして水が出ない場合は、空気が入っている、水タンクが正しくセットされていない、給湯口が詰まっている、ポンプに不具合があるなどの原因が考えられます。
まったく水が出ないままポンプ音だけが続く場合は、操作を止めて原因を確認しましょう。連続運転は避けるのが安心です。
いつもと違う大きな音は注意
空気抜き中に多少音が大きくなることはありますが、金属がこすれるような音、異常に大きな振動、焦げたにおい、急な停止などがある場合は注意が必要です。
このような症状がある場合は、空気抜きだけで解決できない可能性があります。すぐに電源を切り、説明書を確認しましょう。
使用を止めるべきサイン
水が出ない状態が長く続く、エラーが何度も出る、水漏れがある、異臭がする、ポンプ音が極端に弱いまたは強いといった場合は、使用を止めたほうがよいサインです。
特に水漏れを伴う場合は、電気部品に水がかかる危険があります。無理に運転を続けず、電源を切って状態を確認しましょう。

除石灰や洗浄後の空気抜き
洗浄後は水路に空気が入りやすい
除石灰や内部洗浄では、洗浄液やすすぎ水を水路に通します。その途中でタンクを外したり、水が切れたりすると、水路に空気が入ることがあります。
洗浄後に水が出にくい場合は、タンクを満水にして、給湯操作を行いましょう。空気混じりの水が出ることがありますが、連続して水が出るようになるまで流すと安定しやすくなります。
すすぎ運転と空気抜きの違い
すすぎ運転は、内部の洗浄成分や汚れを水で流すための操作です。一方、空気抜きは、水路に入った空気を外へ出し、水の流れを回復させるための操作です。
実際には、どちらも水を通す作業なので重なる部分があります。すすぎ運転で水が安定して出れば、同時に空気が抜けることもあります。
除石灰ランプが消えないとき
除石灰後にランプが消えない場合は、工程が最後まで完了していない、すすぎが足りない、ボタン操作が途中で止まっているなどの可能性があります。空気抜きだけでランプが消えるとは限りません。
まずは説明書に沿って、除石灰モードが完了しているかを確認します。必要なすすぎ量を満たしていない場合は、追加のすすぎが必要になることがあります。
洗浄後に味やにおいが残る場合
除石灰や洗浄後に酸味、薬品臭、においが残る場合は、すすぎが不十分な可能性があります。水だけの給湯やすすぎ運転を追加し、出てくる水のにおいを確認しましょう。
洗浄後すぐにコーヒーを淹れると、残った洗浄成分やにおいが味に影響することがあります。違和感がなくなるまで水を通してから抽出するのが安心です。

空気抜きを予防する使い方
水切れのまま運転しない
水タンクが空に近い状態で運転すると、本体が空気を吸い込みやすくなります。抽出前には、タンクに十分な水があるか確認しましょう。
水切れに気づいたら、すぐに運転を止め、水を補充してから給湯操作で水の流れを確認しましょう。
タンクを毎回正しく差し込む
タンクの差し込みが甘いと、水があるのに吸い上げられない状態になります。タンクを外して給水したあとは、奥までしっかり差し込まれているか確認しましょう。
接続部に汚れや水垢がたまると、タンクの弁がうまく動かないこともあります。定期的にタンクの底や接続部を洗い、清潔に保つことも大切です。
長期保管前後にすすぎを行う
長期間使わない前には、タンクの水を捨て、外せる部品を洗って乾かしておきます。内部に水を残したまま保管すると、においや水垢の原因になることがあります。
久しぶりに使うときは、いきなりコーヒーを抽出せず、まず給湯やすすぎを行いましょう。内部に水を通すことで、空気抜きと洗浄を兼ねることができます。
定期的に給湯運転をする
毎日エスプレッソ抽出だけを使っている場合でも、定期的に給湯運転を行うと、水路の状態を確認しやすくなります。給湯口やスチームノズルから水が安定して出るかを見ることで、詰まりや空気混入に早く気づけます。
水の出方が弱い、途切れる、いつもより音が大きいといった変化があれば、早めにメンテナンスしましょう。

修理やサポートに相談すべきケース
空気抜き後も水が出ない
水タンクを満たし、タンクを入れ直し、給湯操作を何度か試しても水が出ない場合は、内部の詰まりやポンプの不具合が考えられます。
説明書の手順を試しても改善しない場合は、型番と症状を控えてサポートへ相談しましょう。
水漏れやエラーが続く
空気抜き中や使用中に水漏れがある場合は、使用を止めたほうが安心です。タンクのセット不良やパッキンの劣化だけでなく、内部部品の不具合が関係していることもあります。
水漏れが電源まわりに近い場合は、すぐに電源を切り、コンセントを抜いてください。
ポンプ音が極端に弱い・強い
ポンプ音がいつもより極端に弱い、または異常に大きい場合は、ポンプや内部水路に問題がある可能性があります。空気を吸っているだけなら、水が出るにつれて音が落ち着くことが多いです。
水が出ないまま音だけが続く、振動が強い、途中で止まるといった症状がある場合は、無理に繰り返さないようにしましょう。
保証期間内は自己分解しない
保証期間内のデロンギは、自己判断で分解しないことが大切です。本体を開けたり、内部部品に触れたりすると、保証対象外になる可能性があります。
外せるパーツの掃除、タンクの確認、給湯操作による空気抜きまでは自分で行えますが、本体内部の修理は専門サポートに任せましょう。

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空気抜き用部品ではありません。水が出ない場合は先に公式の給水・空気抜き手順を確認し、除石灰が指定される機種だけで使用してください。
まとめ:デロンギの空気抜きは水路に入った空気を抜く基本メンテナンス
まずは水タンクと給湯操作を確認する
デロンギの空気抜きは、内部の水路に入った空気を抜き、水がスムーズに流れるようにするための基本的なメンテナンスです。水が出ない、ポンプ音だけがする、抽出が安定しないといったときは、まず水タンクと給湯操作を確認しましょう。
水が十分に入っているか、タンクが奥まで差し込まれているか、給湯口の下に容器を置いているかを確認します。
水が安定して出るまで焦らず行う
空気が入っていると、最初は水が途切れたり、音が大きくなったりすることがあります。水が出始めたら、連続して安定するまで少し流しましょう。
ただし、水がまったく出ない状態で長く運転し続けるのは避けます。短時間ずつ確認し、改善しない場合は別の原因も考えましょう。
改善しない場合は無理せずサポートへ相談する
空気抜き、タンクの入れ直し、ノズルの確認をしても水が出ない場合は、詰まりや部品不良の可能性があります。水漏れ、異音、エラー表示が続く場合も、無理に使い続けないほうが安心です。
デロンギの空気抜きは基本的な対処法ですが、すべての不具合を解決するものではありません。安全に使うためにも、改善しないときは早めにメーカーサポートへ相談しましょう。

