「デカフェなら、カフェインはまったく入っていない」と考えている人もいるかもしれません。しかし、デカフェはカフェインを大幅に取り除いたコーヒーであり、必ずしもカフェイン量がゼロとは限りません。
実際のカフェイン量は、商品に使われている豆、カフェインの除去率、粉の使用量、抽出方法などによって変わります。夜にコーヒーを楽しみたい人やカフェインを控えている人は、「デカフェ」という表示だけでなく、商品情報も確認することが大切です。
この記事では、デカフェに含まれるカフェイン量の目安をはじめ、通常のコーヒーとの違い、商品タイプによる差、カフェイン除去方法や選び方について分かりやすく解説します。
デカフェのカフェイン量はどれくらい?
デカフェはカフェインゼロとは限らない
デカフェとは、コーヒー豆からカフェインの大部分を取り除いたものです。カフェインを完全に除去した飲み物を意味するわけではないため、商品によっては微量のカフェインが残っています。
米国食品医薬品局(FDA)は、一般的なデカフェコーヒーには約240ml当たり2~15mg程度のカフェインが含まれると案内しています。これは幅のある目安であり、すべての商品に当てはまる数値ではありません。詳しくはFDAのカフェイン解説を参照してください。
一般的なコーヒーより大幅に少ない
欧州食品安全機関(EFSA)が示す一般的な目安では、フィルターコーヒー約200mlに約90mg、エスプレッソ約60mlに約80mgのカフェインが含まれます。豆や淹れ方による差はありますが、デカフェは通常のコーヒーよりカフェイン量をかなり抑えやすい飲み物です。
商品ごとに含有量が異なる
同じデカフェでも、除去前の豆に含まれていた量、除去率、粉量、湯量、抽出時間によって1杯当たりのカフェイン量は変わります。パッケージやメーカーの公式情報で「1杯当たり」「100ml当たり」のどちらで表示されているか確認しましょう。
基本的な呼び分けを先に確認したい人は、カフェインレスコーヒーの特徴とデカフェとの違いも参考にしてください。

デカフェ・カフェインレス・ノンカフェインの違い
デカフェとカフェインレス
デカフェは英語の「decaffeinated」に由来し、本来カフェインを含むコーヒー豆からカフェインを取り除いた商品を指します。カフェインレスも、コーヒーではデカフェとほぼ同じ意味で使われることがあります。
日本のコーヒー公正競争規約では、カフェインを90%以上取り除いたコーヒーについて「カフェインレスコーヒー」「デカフェネイテッドコーヒー」などと表示できると定めています。詳しくは全日本コーヒー公正取引協議会の公正競争規約で確認できます。
ノンカフェインとの違い
ノンカフェインは、原料にもともとカフェインが含まれていない飲み物を指す場合に使われます。麦茶やルイボスティーなどが代表例です。デカフェやカフェインレスという名称だけではカフェインが完全にゼロとは判断できません。

通常のコーヒーとデカフェのカフェイン量を比較
ドリップコーヒーとの違い
通常のドリップコーヒーはカフェインを除去していない豆を使用するため、同じ粉量と抽出量ならデカフェよりカフェイン量が多くなるのが一般的です。ただし、味の濃さだけでカフェイン量を判断することはできません。
インスタントコーヒーとの違い
デカフェのインスタントコーヒーも、粉を多く使えば残留カフェインの摂取量が増える可能性があります。商品に記載された標準使用量を基準にすると、毎回の量を管理しやすくなります。
エスプレッソとの違い
エスプレッソは容量が少ない一方、粉量やショット数でカフェイン量が変わります。デカフェのエスプレッソでもカフェインが残る場合があるため、ラテやカプチーノを注文するときはショット数も確認しましょう。
市販飲料は内容量にも注意
缶やペットボトルのデカフェ飲料では、100ml当たりのカフェイン量が少なくても、1本の容量が多ければ合計量は増えます。「1本当たり」「1容器当たり」「100ml当たり」のどの単位かを確認してください。

デカフェ1杯のカフェイン量を左右する要素
コーヒー粉とお湯の量
同じデカフェ豆でも、使用する粉が多ければ抽出されるカフェイン量が増える可能性があります。抽出後にお湯で薄めても、すでに含まれているカフェインの総量がなくなるわけではありません。
抽出時間と温度
カフェインはお湯に溶け出す成分です。抽出時間や温度が変わると抽出される成分の量も変化します。ただし、苦味の強さとカフェイン量が必ず比例するわけではありません。
豆の種類とカフェイン除去率
コーヒー豆の品種によって、もともとのカフェイン量は異なります。同じ除去率でも処理前の含有量が異なれば、最終的な残留量は同じになりません。除去率と実際の含有量は分けて考えましょう。

商品タイプ別に見るデカフェのカフェイン量
デカフェ豆・粉
デカフェの焙煎豆や粉にも、処理後のカフェインが微量に残る場合があります。見た目や焙煎度だけでは判断できないため、除去率や分析値を公開している商品を選ぶと管理しやすくなります。
インスタントコーヒー
瓶入りは好みに合わせて粉量を調整できますが、多めに入れるほど1杯当たりの残留カフェイン量も増える可能性があります。スティックタイプは1杯分が決まっているため、摂取量を把握しやすいのが利点です。
ドリップバッグ
商品選びや湯量については、デカフェドリップバッグの選び方とおいしい淹れ方でも詳しく紹介しています。
ドリップバッグは商品によって1袋当たりの粉量が違います。推奨湯量と抽出時間を守り、複数杯飲む場合は1日の合計量として考えましょう。
デカフェエスプレッソ
デカフェエスプレッソも、シングルかダブルかで粉量が変わります。ミルクを加えてラテにしても、ショットに含まれるカフェインの総量は基本的に変わりません。

デカフェのカフェイン除去方法
ウォータープロセス
水を利用して生豆からカフェインを取り除く方法です。カフェイン以外の風味成分をできるだけ保ちながら処理するため、溶液の濃度やフィルターを調整します。
二酸化炭素を使う方法
高圧状態の二酸化炭素を利用し、カフェインを選択的に取り出す方法です。具体的な処理条件や除去率は製品によって異なります。
有機溶媒を使う方法
有機溶媒を利用してカフェインを取り除く製法もあります。製法を重視する人は、パッケージやメーカー情報を確認しましょう。製法名だけでは最終的な残留量を判断できないため、除去率や分析値も確認することが大切です。

デカフェは1日に何杯まで飲める?
残留カフェインの合計で考える
デカフェを1日に何杯まで飲めるかは、商品に残っているカフェイン量や体質によって異なります。例えば1杯に10mg含まれる商品を3杯飲めば、合計は約30mgです。ほかのコーヒー、茶、チョコレート、エナジードリンクなどに含まれるカフェインも合計しましょう。
体調に合わせて調整する
デカフェを飲んだ後でも、動悸、落ち着かなさ、胃の不快感、寝つきにくさなどを感じる場合があります。その場合は飲む量や時間帯を見直し、症状が続く場合は医療機関へ相談してください。

妊娠中・授乳中にデカフェを飲むときの注意点
デカフェでもカフェインは残る場合がある
妊娠中や授乳中に通常のコーヒーを控えたい場合、デカフェは選択肢の一つです。ただし、微量のカフェインが残る可能性があるため、商品ごとの含有量と杯数を確認しましょう。
ほかの食品も含めて考える
EFSAは、妊娠中および授乳中について、すべての摂取源を合わせたカフェイン量に関する見解を示しています。詳しくはEFSAのカフェイン情報を確認してください。健康状態や医師からの指示がある場合は、個別の指示を優先しましょう。

子どもがデカフェを飲む場合
体格と残留カフェインを考慮する
子どもは大人より体格が小さいため、同じ1杯でも体重当たりの摂取量が大きくなります。市販のデカフェラテでは、カフェインだけでなく砂糖やエネルギー量にも注意してください。
ノンカフェイン飲料も選択肢
カフェインを避けたい場合は、麦茶、ルイボスティー、穀物飲料など、原料にもともとカフェインを含まない飲み物も候補になります。継続して飲ませる場合や服薬中の場合は、医師などへ相談しましょう。

夜にデカフェを飲んでもよい?
通常のコーヒーより選びやすい
カフェイン量が少ないデカフェは、夕方以降にコーヒーの味を楽しみたい人に向いています。通常のコーヒーから切り替えることで、夜間のカフェイン摂取量を減らせます。
少量でも眠れない人がいる
カフェインへの反応には個人差があります。デカフェでも寝つきにくさや眠りの浅さを感じる場合は、就寝直前を避ける、量を半分にする、ノンカフェイン飲料へ替えるといった工夫をしましょう。
店舗で相談しながら選びたい場合は、デカフェ専門店の選び方と楽しみ方も役立ちます。

カフェイン量が少ないデカフェの選び方
除去率と含有量を確認する
「カフェイン97%除去」「99%以上除去」などの表示は比較の参考になります。より正確に管理したい場合は、除去率だけでなく、1杯または100ml当たりの測定値を公開している商品を選びましょう。
1杯分が決まった商品を選ぶ
スティックやドリップバッグのように1杯分が個包装になった商品は、使用量をそろえやすいのが特徴です。豆や粉を使う場合は、スケールで粉量を量ると管理しやすくなります。
味と用途も比較する
手軽さを重視するならインスタント、香りを楽しむなら豆や粉、器具を使いたくないならドリップバッグが便利です。ミルクを加える場合は、深めの焙煎も合わせやすいでしょう。

デカフェ以外のカフェインが少ない飲み物
穀物コーヒーやたんぽぽコーヒー
大麦やライ麦、たんぽぽの根などを焙煎した飲料は、コーヒーに似た香ばしさを楽しめます。コーヒー豆を使用していなければ通常はカフェインを含みませんが、混合原料がないか表示を確認してください。
麦茶・ルイボスティー・ハーブティー
麦茶やルイボスティーは、基本的に原料由来のカフェインを含みません。ハーブティーは商品によって緑茶や紅茶がブレンドされていることがあるため、原材料表示を確認しましょう。
市販のドリップ商品を検討している人は、モンカフェのデカフェの味・カフェイン量・淹れ方も確認してみてください。

デカフェのカフェイン量に関するよくある質問
デカフェはカフェイン0mgですか?
必ずしも0mgではありません。デカフェはカフェインを大幅に取り除いたコーヒーであり、商品によっては微量に残っています。完全に避ける必要がある場合は、「0mg」などの表示やメーカーの検査情報を確認してください。
デカフェを何杯飲むと通常のコーヒー1杯分になりますか?
通常のコーヒーとデカフェの双方で、豆、粉量、抽出量、商品ごとの含有量が異なるため一律には計算できません。両方の1杯当たりの数値が分かる場合に限り、通常のコーヒーの量をデカフェ1杯の量で割って目安を求められます。
深煎りデカフェのほうがカフェインは少ないですか?
焙煎度だけでは判断できません。カフェインを抑えることが目的なら、焙煎度よりも除去率や測定値を優先して確認しましょう。
デカフェのカフェラテにもカフェインはありますか?
使用するデカフェエスプレッソにカフェインが残っていれば、カフェラテにも含まれます。ミルクを加えて味が穏やかになっても、カフェインが消えるわけではありません。

デカフェコーヒーを通販で探す
Amazonと楽天で商品を比較する
デカフェは、除去率、焙煎度、豆・粉・ドリップバッグなどの商品タイプを見比べて選ぶのがおすすめです。価格や内容量、最新の在庫状況は各販売ページで確認してください。
※リンク先の商品情報や価格は変更される場合があります。当サイトは適格販売により収入を得ています。

まとめ
デカフェは通常のコーヒーよりカフェイン量を大幅に抑えた飲み物ですが、必ずしもカフェインゼロではありません。実際の量は、カフェイン除去率、粉量、抽出方法、カップサイズなどによって変わります。
商品を選ぶときは、除去率、1杯または100ml当たりの含有量、推奨する粉量、除去方法を確認しましょう。妊娠中や授乳中、カフェインに敏感な人、医師から摂取を制限されている人は、具体的な数値を確認し、自分の体調や生活時間に合った商品を選ぶことが大切です。

