ケニア・カイナムイは、ケニア中部キリニャガのカイナムイ・ファクトリーで精製される、明るい酸味とジューシーな果実感が魅力のコーヒーです。カシス、ブラックカラント、ブラッドオレンジ、ベリー、コーラのような複雑な風味が語られることが多く、ケニアらしい鮮やかな味わいを楽しめるロットとして知られています。
カイナムイは、ケニア山麓の高標高エリアで育ったチェリーを、小規模農家がファクトリーへ持ち込み、主にウォッシュド精製で仕上げるコーヒーです。SL28やSL34といったケニアを代表する品種が使われることが多く、透明感のある酸味と力強い果実感が出やすいのが特徴です。
この記事では、ケニア・カイナムイとはどのようなコーヒーなのか、産地やファクトリー、協同組合、品種、精製方法、味わい、香り、酸味、等級までをわかりやすく紹介します。
ケニア・カイナムイとは?キリニャガを代表する華やかなコーヒー
ケニア・カイナムイの基本
ケニア・カイナムイとは、ケニア中部のキリニャガ地域にあるカイナムイ・ファクトリーで精製されるコーヒーです。商品名では「Kenya Kainamui」「Kenya Kainamui AA」「Kenya Kainamui AB」などと表記されることがあります。
ケニアのコーヒーらしく、明るい酸味、濃い果実感、クリーンな後味が特徴です。浅煎りから中浅煎りで焙煎されることが多く、フィルターコーヒーで飲むとカイナムイらしいジューシーさがよく伝わります。
カイナムイ・ファクトリーとは
カイナムイ・ファクトリーは、コーヒーチェリーを精製するウォッシングステーションです。ケニアでは、農家が自分の小さな畑で収穫したチェリーを地域のファクトリーへ持ち込み、そこで選別や精製が行われることが多いです。
カイナムイのようなファクトリー名は、単なる設備名ではなく、コーヒーの個性を示す重要な産地情報になります。どの地域の農家が持ち込んだチェリーか、どのように精製されたかが、最終的な味わいに大きく影響します。
スペシャルティコーヒーで人気がある理由
ケニア・カイナムイがスペシャルティコーヒーで人気を集める理由は、ケニアらしい風味がわかりやすく表れやすいからです。カシスやブラックカラントのような果実感、ブラッドオレンジのような酸味、コーラやスパイスを思わせる余韻は、ほかの産地ではなかなか出にくい個性です。
さらに、ウォッシュド精製による透明感があるため、味が派手でも雑味が少なく、輪郭のはっきりしたカップになりやすいです。明るい酸味のコーヒーを楽しみたい人にとって、カイナムイは魅力的な選択肢になります。

カイナムイの産地
ケニア中部キリニャガのコーヒー
カイナムイは、ケニア中部のキリニャガ地域にあるコーヒーです。キリニャガはケニアの中でも高品質なコーヒー産地として知られ、ケニア山の周辺に広がる高標高地帯で、多くのスペシャルティコーヒーが生産されています。
キリニャガのコーヒーは、明るい酸味と凝縮感のある果実味が出やすいとされます。カイナムイもその特徴を持ち、力強さと透明感を兼ね備えたケニアらしい味わいを楽しめます。
ギチュグ地区・ンガリアマ周辺との関係
カイナムイ・ファクトリーは、キリニャガ郡のギチュグ地区、ンガリアマ周辺に位置すると紹介されることが多いです。この地域はケニア山麓の肥沃なエリアで、コーヒー栽培に適した気候と土壌に恵まれています。
産地情報に「Kirinyaga」「Gichugu」「Ngariama」などの名前が出てくる場合、それはカイナムイの地理的な背景を示しています。細かな地域名を知ることで、同じケニアでもどのあたりの個性なのかを理解しやすくなります。
ケニア山麓の環境
カイナムイのコーヒーは、ケニア山麓の高標高環境で育つチェリーを使うことが多いです。高標高では昼夜の寒暖差が大きく、コーヒーチェリーがゆっくり熟すため、酸味や甘味が豊かになりやすくなります。
また、火山性の赤土や安定した降雨も、ケニアコーヒーの品質を支える要素です。こうした環境が、カイナムイに感じられる鮮やかな酸味や、果実のような凝縮感につながっています。

カイナムイ・ファクトリーと協同組合
New Ngariama Farmers Cooperative Society
カイナムイ・ファクトリーは、New Ngariama Farmers Cooperative Societyに属するファクトリーとして紹介されることがあります。ケニアでは、地域の小規模農家が協同組合に参加し、収穫したチェリーを所属するファクトリーへ持ち込む仕組みが広く見られます。
協同組合は、チェリーの受け入れ、精製、販売、農家への支払いなどに関わります。カイナムイの品質は、農家の栽培だけでなく、協同組合やファクトリーの管理体制にも支えられています。
小規模農家がチェリーを持ち込む仕組み
カイナムイ周辺では、多くの小規模農家がコーヒーを栽培しています。ひとつの農家が所有する木の本数は多くないこともあり、収穫したチェリーを地域のファクトリーへ持ち込み、まとめて精製する形が一般的です。
この仕組みによって、地域全体のチェリーがひとつのロットとして扱われることがあります。農家ごとの小さな生産量を集めながら、ファクトリーで品質管理を行うことで、安定したスペシャルティコーヒーにつながります。
ファクトリーが品質に与える影響
ケニアコーヒーでは、ファクトリーの精製技術が味わいに大きく影響します。熟したチェリーの選別、発酵時間、水洗い、乾燥管理が適切に行われることで、クリーンで鮮やかな味になります。
カイナムイのように評価されるファクトリーでは、ウォッシュド精製の透明感と、ケニアらしい果実味を両立しやすいです。同じ地域の豆でも、ファクトリーの管理によってカップの印象が変わるため、ファクトリー名は重要な情報です。

ケニア・カイナムイの品種
SL28とSL34
ケニア・カイナムイでは、SL28やSL34といった品種がよく見られます。これらはケニアコーヒーを代表する品種で、明るい酸味、豊かな果実感、複雑な風味を生みやすいことで知られています。
SL28は特にジューシーな酸味やカシスのような風味と結びつけて語られることが多く、SL34は甘さやボディに関わることがあります。もちろん実際の味は栽培環境や精製、焙煎にも左右されますが、カイナムイらしさを支える重要な要素です。
Ruiru 11やBatianが含まれることもある
ロットによっては、Ruiru 11やBatianといった品種が含まれることもあります。これらは病害への耐性や収量などを考えて育成された品種で、近年のケニアコーヒーでは見かける機会が増えています。
カイナムイの商品説明でも、SL28、SL34に加えてRuiru 11やBatianが記載される場合があります。品種構成はロットによって異なるため、購入時には商品情報を確認するとよいでしょう。
品種が酸味と果実感に与える影響
品種は、コーヒーの酸味や果実感に影響する要素のひとつです。SL28やSL34を含むケニアのコーヒーは、カシス、ブラックカラント、柑橘、トロピカルフルーツのような風味が出やすいとされます。
ただし、品種だけで味が決まるわけではありません。高標高の環境、熟度の高いチェリー、ウォッシュド精製、焙煎度、抽出方法が重なって、カイナムイらしい複雑な味わいが生まれます。

ケニア・カイナムイの精製方法
ウォッシュド精製が中心
ケニア・カイナムイは、ウォッシュド精製で仕上げられることが多いコーヒーです。ウォッシュド精製では、収穫したチェリーから果肉を取り除き、発酵と水洗いを経て、豆を乾燥させます。
この方法により、果実感がありながらもクリーンで透明感のある味になりやすいです。ケニアの鮮やかな酸味や、カイナムイのジューシーな風味をきれいに表現しやすい精製方法といえます。
発酵と水洗いによるクリーンな味
ウォッシュド精製では、発酵工程と水洗いが味の透明感に大きく関わります。発酵によってミューシレージと呼ばれる粘質物を分解し、水で洗い流すことで、雑味の少ないクリーンなカップを目指します。
カイナムイでは、発酵や水洗いの管理が丁寧に行われることで、カシスや柑橘のような風味が濁らずに感じられます。強い個性がありながら、後味がきれいな点が魅力です。
アフリカンベッドでの乾燥
精製後のコーヒーは、アフリカンベッドと呼ばれる高床式の乾燥台で乾燥されることが多いです。風通しがよく、豆を均一に乾燥させやすいため、品質管理に向いています。
乾燥中には、豆を定期的に動かしたり、強い日差しや雨から守ったりする作業が必要です。乾燥が適切に行われることで、カイナムイのクリーンな酸味や甘さが保たれやすくなります。

ケニア・カイナムイの味わい
カシスやブラックカラントのような果実感
ケニア・カイナムイの味わいでは、カシスやブラックカラントのような濃い果実感がよく語られます。赤や黒のベリーを思わせる風味があり、酸味と甘味が一体になったジューシーな印象があります。
この果実感は、ケニアコーヒーらしさを象徴する要素のひとつです。浅煎りから中浅煎りでは特に感じやすく、フィルターで淹れると透明感のあるベリー感が引き立ちます。
ブラッドオレンジや柑橘の明るい酸味
カイナムイには、ブラッドオレンジや柑橘を思わせる明るい酸味もあります。レモンのように鋭いだけではなく、オレンジや赤い果実の甘さを伴った酸味として感じられることが多いです。
この酸味は、カップ全体に明るさを与え、後味をすっきりさせます。酸味のあるコーヒーが好きな人にとっては、カイナムイの大きな魅力になります。
コーラやスパイスを思わせる余韻
ロットによっては、コーラやスパイスのような余韻を感じることもあります。カシスやオレンジのような果実感に、甘いスパイスや炭酸飲料のようなニュアンスが重なることで、複雑な後味になります。
この余韻は、カイナムイを単なる酸味の強いコーヒーではなく、奥行きのある一杯にしています。冷めてから香りが開くと、よりはっきり感じられることもあります。

ケニア・カイナムイの香り
フローラルな香り
ケニア・カイナムイには、フローラルな香りを感じることがあります。ロットによっては、ローズヒップや花のような香りが出ることもあり、果実感と合わせて華やかな印象になります。
フローラルな香りは、浅煎りから中浅煎りで特に感じやすいです。焙煎が深くなるとロースト香が前に出るため、花のような繊細な香りはやや隠れやすくなります。
トロピカルフルーツやベリーの香り
カイナムイでは、トロピカルフルーツやベリーの香りが語られることもあります。マンゴー、パイナップル、チェリー、ブラックベリーなど、ロットによってさまざまな果実の印象が出ます。
ケニアのコーヒーは、酸味だけでなく香りの強さも魅力です。カイナムイも、カップに顔を近づけたときに、果実を思わせる香りがふわっと立ち上がることがあります。
冷めてから広がる甘い香り
カイナムイは、冷めてから甘い香りが広がることがあります。熱い状態では酸味が前に出ていても、温度が下がるとベリーやオレンジ、砂糖菓子のような甘さを感じやすくなることがあります。
そのため、淹れたてだけで判断せず、少し冷めた温度帯も味わうのがおすすめです。ケニア・カイナムイの複雑さは、時間とともに変わる香りの中にも表れます。

ケニア・カイナムイの酸味
ケニアらしい鮮やかな酸味
ケニア・カイナムイの大きな特徴は、ケニアらしい鮮やかな酸味です。明るく、輪郭がはっきりしていて、果実をかじったときのようなジューシーさがあります。
この酸味は、苦手な人には強く感じられることもありますが、うまく焙煎・抽出されたカイナムイでは、酸っぱさだけでなく甘さや香りと一緒に楽しめます。
酸っぱいだけではないジューシーさ
カイナムイの酸味は、単に酸っぱいだけではありません。カシス、ブラッドオレンジ、チェリー、トロピカルフルーツのような甘さを伴うことで、ジュースのような立体感が生まれます。
このジューシーさが、ケニアコーヒーを好きな人にとって大きな魅力です。酸味と甘味のバランスがよいカップでは、飲み終わったあとにも果実のような余韻が残ります。
焙煎度で酸味の印象が変わる
カイナムイの酸味は、焙煎度によって印象が変わります。浅煎りでは、柑橘やベリーのような明るい酸味がはっきり出ます。中浅煎りでは、酸味に甘さが重なり、飲みやすいバランスになります。
深煎りに近づくと酸味は穏やかになり、チョコレート感やスパイス感が前に出やすくなります。ただし、カイナムイらしいジューシーさを楽しむなら、浅煎りから中浅煎りが向いています。

ケニア・カイナムイの等級
AAとABの違い
ケニア・カイナムイには、AAやABといった等級が付けられることがあります。ケニアの等級は主にスクリーンサイズ、つまり豆の大きさによって分けられます。AAは大粒、ABはそれより少し小さめの豆を含むグレードです。
AAは見た目の大きさや市場での評価から高く扱われることが多いですが、ABでも非常においしいロットはあります。等級は品質を考えるうえでの目安ですが、味のすべてを決めるものではありません。
PBとは何か
カイナムイには、PBと表記されるロットもあります。PBはピーベリーのことで、通常は平たい種子が2つ入るところ、丸い種子が1つだけ育った豆を指します。
ピーベリーは見た目が丸く、焙煎時の熱の入り方が違うといわれることがあります。味わいはロットによって異なりますが、カイナムイPBでは、明るい酸味や凝縮感のある風味を楽しめることがあります。
等級と味わいの関係
AA、AB、PBといった等級は、豆を選ぶときの参考になりますが、等級だけで味が決まるわけではありません。精製、鮮度、焙煎、抽出、ロットの状態によって、実際のカップは大きく変わります。
カイナムイを選ぶときは、等級に加えて、味の説明や焙煎度、ロースターのコメントを確認するとよいでしょう。カシス系が好きなのか、柑橘系が好きなのか、チョコレート感があるほうが好きなのかで、選ぶべきロットも変わります。

ケニア・カイナムイに合う焙煎度
浅煎りで明るい果実感を楽しむ
ケニア・カイナムイの個性をはっきり楽しみたいなら、浅煎りが向いています。浅煎りでは、カシス、ブラックカラント、ブラッドオレンジ、ベリーのような果実感が出やすく、ケニアらしい鮮やかな酸味を感じられます。
苦味は控えめで、飲み口は軽くなりやすいです。酸味のあるコーヒーに慣れている人や、果実感の強いスペシャルティコーヒーが好きな人には、浅煎りのカイナムイはとても魅力的です。
中浅煎りで甘さと酸味を整える
中浅煎りは、カイナムイの酸味を残しながら、甘さや飲みやすさを加えられる焙煎度です。浅煎りほど酸味が鋭くなりすぎず、果実感と甘味のバランスが取りやすくなります。
初めてケニア・カイナムイを飲む人には、中浅煎りもおすすめです。明るい酸味を楽しみながら、後味に甘さやコクを感じやすく、フィルターでもエアロプレスでも扱いやすいです。
深煎りでは個性が変わる
カイナムイを深煎りにすると、明るい酸味は穏やかになり、チョコレート感、スパイス感、ロースト香が前に出やすくなります。酸味が苦手な人には飲みやすく感じることもあります。
ただし、深煎りにしすぎると、カシスや柑橘のようなカイナムイらしい果実感は弱くなります。産地の個性を楽しみたい場合は、浅煎りから中浅煎りを選ぶほうが向いています。

ケニア・カイナムイに合う抽出方法
ハンドドリップ
ケニア・カイナムイに最も合わせやすい抽出方法のひとつが、ハンドドリップです。ペーパーフィルターを使うことで、ウォッシュド精製の透明感や、カイナムイらしい明るい酸味をきれいに楽しめます。
V60のような抜けのよいドリッパーでは、軽やかでフルーティーな印象になりやすいです。台形やフラットボトム系のドリッパーを使うと、甘さや安定感が出やすくなります。
エアロプレス
エアロプレスは、カイナムイの果実感をしっかり出しながら、濃度を調整しやすい抽出方法です。短めに抽出すれば軽くジューシーに、少し濃いめに作れば甘さやボディを感じやすくなります。
濃く抽出してからお湯で割るバイパス式にすると、香りを保ちながら飲みやすい濃度に整えられます。酸味が強く出すぎると感じる場合にも調整しやすい方法です。
フレンチプレスや浸漬式
フレンチプレスや浸漬式で淹れると、カイナムイのボディや甘さを感じやすくなります。ペーパーよりも油分や細かな成分が残るため、果実感に厚みが出やすいです。
一方で、ウォッシュドの透明感を強く出したい場合は、ペーパードリップのほうが向いています。ジューシーさや濃厚さを重視するなら浸漬式、クリアな酸味を楽しむならペーパーというように使い分けるとよいでしょう。

ハンドドリップで淹れるコツ
湯温はやや高めから試す
ケニア・カイナムイをハンドドリップで淹れるときは、湯温をやや高めから試すと香りと甘さを引き出しやすいです。浅煎りから中浅煎りの場合、低すぎる湯温では酸味だけが目立ち、甘さが出にくいことがあります。
目安としては、92〜94度前後から試すとよいでしょう。酸味が鋭く感じる場合は少し湯温を下げ、味が薄いと感じる場合は挽き目や粉量も合わせて調整します。
抽出時間を長くしすぎない
カイナムイは、抽出時間を長くしすぎると渋みや重さが出ることがあります。特に浅煎りのケニアは酸味が強く出やすいため、長時間抽出すると後味が硬くなることがあります。
すっきりしたジューシーさを出したい場合は、抽出時間をやや短めにし、湯温や粉量で甘さを補うとよいでしょう。過抽出を避けることで、カシスや柑橘のような明るい風味がきれいに残ります。
透明感を出すならペーパーが向く
カイナムイのウォッシュドらしい透明感を出したいなら、ペーパーフィルターが向いています。紙が油分や細かな粉をある程度取り除くため、口当たりが軽くなり、酸味の輪郭がきれいに出やすいです。
金属フィルターではボディやオイル感が増しますが、繊細な酸味やフローラルな香りが少し重く感じることがあります。まずはペーパーで淹れ、好みに合わせて器具を変えるのがおすすめです。

ケニア・カイナムイのアイスコーヒー
急冷でジューシーさを楽しむ
ケニア・カイナムイは、急冷式のアイスコーヒーにもよく合います。熱いコーヒーを氷で一気に冷やすことで、香りを閉じ込めながら、カシスやブラッドオレンジのようなジューシーさを楽しめます。
急冷で作る場合は、氷で薄まるぶん、ホットよりも濃いめに抽出します。酸味が明るく出るため、暑い日にも爽やかに飲める一杯になります。
水出しにすると酸味がやわらぐ
水出しでカイナムイを淹れると、酸味がやわらぎ、甘さやボディが前に出やすくなります。急冷式に比べると香りの立ち方は穏やかですが、飲み口が丸く、すっきりしたアイスコーヒーになります。
酸味の強いケニアが少し苦手な人でも、水出しなら飲みやすく感じることがあります。ベリー系の甘さや、紅茶のような後味を楽しみたいときに向いています。
氷で薄まる前提で濃く淹れる
アイスコーヒーでは、氷で味が薄まることを前提にレシピを組むことが大切です。完成直後にちょうどよい濃さだと、飲み進めるうちに水っぽくなることがあります。
急冷式では粉量を少し増やす、抽出湯量を減らす、氷を大きめにするなどの工夫をすると、最後まで味が保ちやすくなります。カイナムイの果実感を残すためにも、薄まりすぎには注意しましょう。

ケニア・カイナムイの選び方
精製方法と等級を見る
ケニア・カイナムイを選ぶときは、まず精製方法と等級を確認しましょう。多くはウォッシュド精製ですが、商品説明に「Washed」「Fully Washed」と書かれているかを見ると安心です。
等級はAA、AB、PBなどがあります。AAは大粒、ABはやや小さめの豆を含むグレード、PBはピーベリーです。等級は目安になりますが、味の説明や焙煎度も合わせて確認することが大切です。
味の説明に注目する
カイナムイはロットによって味の印象が変わります。商品説明に、カシス、ブラックカラント、ブラッドオレンジ、コーラ、マンゴー、パイナップル、チェリーなどの言葉があれば、どの方向の味わいか想像しやすくなります。
明るい酸味が好きなら柑橘やカシス系、甘さを重視するならマンゴーやチェリー、コーラ系の表現があるものを選ぶと好みに近づきやすいです。
焙煎日と鮮度を確認する
カイナムイのように香りと酸味を楽しむコーヒーでは、焙煎日と鮮度も重要です。焙煎から時間が経ちすぎると、果実感や華やかな香りが弱くなり、平坦な味に感じられることがあります。
購入するときは、焙煎日が明記されているものを選ぶと安心です。焙煎直後より数日置いたほうが味が落ち着く場合もありますが、香りがあるうちに飲み切るのがおすすめです。

ケニア・カイナムイに合う食べ物
ベリー系の焼き菓子
ケニア・カイナムイには、ベリー系の焼き菓子がよく合います。カシスやブラックカラントのような風味を持つため、ブルーベリーマフィン、ラズベリータルト、ベリー入りのパウンドケーキなどと自然につながります。
コーヒーの酸味と果実の甘酸っぱさが重なり、爽やかなペアリングになります。浅煎りから中浅煎りのカイナムイと特に相性がよいです。
チョコレートやカカオ系スイーツ
チョコレートやカカオ系スイーツも、カイナムイとよく合います。ケニアの明るい酸味がチョコレートの甘さやコクを引き締め、後味をすっきりさせてくれます。
ガトーショコラ、ブラウニー、カカオ感のあるクッキーなどと合わせると、果実味とビター感のバランスを楽しめます。深めの焙煎のカイナムイなら、よりチョコレートとの相性が出やすいです。
チーズケーキや柑橘系のお菓子
チーズケーキや柑橘系のお菓子も、カイナムイに合います。チーズケーキのコクに、カイナムイの酸味が重なることで、重くなりすぎず爽やかな後味になります。
オレンジケーキやレモンタルトのような柑橘系スイーツと合わせると、ブラッドオレンジや柑橘のニュアンスが引き立ちます。酸味を楽しむペアリングとしておすすめです。

ケニア・カイナムイが向いている人
明るい酸味が好きな人
ケニア・カイナムイは、明るい酸味が好きな人に向いています。レモンやオレンジのような軽い酸味だけでなく、カシスやブラックカラントのような濃い果実感を伴った酸味を楽しめます。
酸味のあるコーヒーに慣れている人なら、カイナムイの鮮やかさやジューシーさを魅力として感じやすいでしょう。浅煎り好きにもおすすめしやすいコーヒーです。
果実感のあるコーヒーが好きな人
果実感のあるコーヒーが好きな人にも、カイナムイはよく合います。ベリー、柑橘、トロピカルフルーツ、コーラのような複雑な風味が出ることがあり、一杯の中でさまざまな印象を楽しめます。
コーヒーに苦味やコクだけでなく、フルーツのような香りや甘さを求める人にとって、ケニア・カイナムイは魅力的な選択肢になります。
浅煎りから中浅煎りを楽しみたい人
カイナムイは、浅煎りから中浅煎りを楽しみたい人に向いています。浅煎りでは鮮やかな酸味と果実感、中浅煎りでは甘さと酸味のバランスを感じやすくなります。
普段は深煎りが中心の人でも、明るいコーヒーの魅力を知る入り口として試す価値があります。ケニアらしい味の輪郭がわかりやすいので、産地ごとの違いを学びたい人にもおすすめです。

ケニア・カイナムイを淹れる・保存する道具
記事で扱う産地・銘柄と、器具の商品情報は区別して選びましょう。V60透過ドリッパー02用、1〜4杯用の紙フィルターです。銘柄豆そのものではなく、本文のハンドドリップで使う消耗品として紹介します。
HARIO V60ペーパーフィルター02(VCF-02-100W・200枚入り)
ケニア・カイナムイのまとめ
カイナムイはキリニャガの人気ファクトリー
ケニア・カイナムイは、ケニア中部キリニャガのカイナムイ・ファクトリーで精製されるコーヒーです。New Ngariama Farmers Cooperative Societyに関わるファクトリーとして紹介されることもあり、小規模農家が持ち込むチェリーを丁寧に精製しています。
ケニア山麓の高標高環境、火山性土壌、SL28やSL34などの品種、ウォッシュド精製が組み合わさることで、カイナムイらしい明るく複雑な味わいが生まれます。
ウォッシュドらしい透明感と果実感が魅力
カイナムイの魅力は、ウォッシュド精製らしい透明感と、ケニアらしい果実感です。カシス、ブラックカラント、ブラッドオレンジ、コーラ、トロピカルフルーツなど、ロットによってさまざまな表情を見せます。
酸味は鮮やかですが、甘さや香りと重なることでジューシーに感じられます。クリーンで明るいコーヒーを探している人には、とても楽しみやすい産地です。
等級・焙煎度・抽出で印象が大きく変わる
ケニア・カイナムイは、AA、AB、PBなどの等級、焙煎度、抽出方法によって印象が大きく変わります。浅煎りなら明るい果実感、中浅煎りなら甘さとのバランス、深煎りならチョコレートやスパイスのような印象が出やすくなります。
ハンドドリップでは透明感を、エアロプレスや浸漬式では甘さやボディを楽しめます。自分の好みに合わせて淹れ方を変えることで、カイナムイの多面的な魅力を味わえるでしょう。

