カンボジアコーヒーは、東南アジアの中でもまだあまり知られていないコーヒー産地です。ベトナムやインドネシアのように世界的な生産量が多いわけではありませんが、モンドルキリやラタナキリなどの高原地帯でコーヒーが育てられています。
カンボジアというと、アンコールワットや豊かな食文化の印象が強いかもしれません。しかし、近年はコーヒー産地としても少しずつ注目されるようになっています。特に北東部の高原地帯では、ロブスタ種を中心に、アラビカ種の栽培や品質向上の取り組みも進められています。
味わいは、チョコレートやナッツのようなコク、やわらかな苦味、しっかりしたボディが特徴です。豆によっては、土っぽさやスパイス感、ダークチョコレートのような余韻を感じることもあります。
日本ではまだ流通量が多くないため、見かける機会は限られています。しかし、珍しいアジア産コーヒーを探している人にとって、カンボジアコーヒーはとても面白い選択肢です。
この記事では、カンボジアコーヒーの特徴、味わい、主な産地、歴史、選び方、飲み方まで、初心者にもわかりやすく解説します。
第1章:カンボジアコーヒーとは
カンボジアコーヒーとは、カンボジア国内で栽培・生産されるコーヒーのことです。東南アジアには、ベトナム、インドネシア、ラオス、東ティモールなど、さまざまなコーヒー産地があります。その中でカンボジアは、まだ知名度は高くありませんが、少しずつ存在感を増している産地です。
カンボジアのコーヒーは、主に北東部の高原地帯で栽培されています。代表的な地域として、モンドルキリやラタナキリが知られています。これらの地域は比較的標高があり、赤土や火山性に近い土壌、昼夜の寒暖差など、コーヒー栽培に向いた条件を持っています。
現在のカンボジアコーヒーは、ロブスタ種が中心です。ロブスタは病気に強く、力強い苦味やコクが出やすい品種です。ベトナムコーヒーでもよく使われる品種ですが、カンボジアの高原地帯で育つロブスタは、チョコレート感や香ばしさ、厚みのある口当たりが特徴になりやすいです。
一方で、近年はアラビカ種の栽培やスペシャルティコーヒーとしての品質向上にも注目が集まっています。生産量はまだ限られていますが、モンドルキリやラタナキリでは、丁寧な選別や精製に取り組む生産者も見られます。
カンボジアコーヒーは、大量生産の定番産地というより、これから伸びていく可能性を持つ新しい産地です。まだ情報も流通量も多くありませんが、その分、発見する楽しさがあります。
東南アジアの新しいコーヒー産地
カンボジアは、コーヒーの世界ではまだ新しい印象のある産地です。昔から栽培は行われてきましたが、国際市場で広く知られるようになったのは比較的最近です。
ベトナムやインドネシアと比べると、生産量も知名度も小さいですが、東南アジアの隠れたコーヒー産地として注目され始めています。特に珍しい産地の豆を探している人にとって、カンボジアコーヒーは魅力的な存在です。
ロブスタ中心だがアラビカも栽培される
カンボジアコーヒーは、ロブスタ種が中心です。ロブスタは苦味とコクがしっかり出やすく、ミルクや砂糖と合わせても味がぼやけにくい品種です。
一方で、標高のある地域ではアラビカ種も栽培されています。流通量は多くありませんが、カティモールやブルボンなどの品種が紹介されることもあり、今後の品質向上が期待されています。
まだ流通量が少ない希少なコーヒー
カンボジアコーヒーは、日本で頻繁に見かける豆ではありません。専門店やオンラインショップで見つかることはありますが、定番商品として常に並んでいることは少ないでしょう。
だからこそ、見つけたときには試す価値があります。知名度が低いからこそ、飲み比べの楽しさがあるコーヒーです。

第2章:カンボジアコーヒーの味の特徴
カンボジアコーヒーの味は、全体としてコクがあり、香ばしく、しっかりした飲みごたえを感じやすいのが特徴です。軽やかな酸味を楽しむタイプというより、チョコレートやナッツ、深い苦味、厚みのあるボディを楽しむコーヒーと考えるとわかりやすいでしょう。
特にロブスタ種のカンボジアコーヒーでは、ダークチョコレート、ローストナッツ、土っぽさ、ほのかなスパイス感のような味わいが出ることがあります。苦味はありますが、ただ強いだけではなく、香ばしさや甘みと重なることで飲みごたえのある一杯になります。
アラビカ種の場合は、ロブスタよりもやわらかい印象になります。酸味は強すぎず、甘みやナッツ感、チョコレート感が中心になりやすいです。高品質なものでは、柑橘や果実のようなニュアンスが出ることもあります。
カンボジアコーヒーは、酸味が明るく華やかなタイプというより、低めのトーンで落ち着いた味わいになりやすいです。そのため、酸味が強いコーヒーが苦手な人でも飲みやすいことがあります。
深煎りにすると、香ばしさや苦味がしっかり出て、ミルクとの相性がよくなります。中煎りから中深煎りなら、チョコレート感やナッツのような甘みを感じやすく、ブラックでも楽しみやすいです。
一方で、精製や選別が粗い豆では、雑味や渋みが出ることもあります。カンボジアコーヒーはまだ発展途中の産地でもあるため、品質の差が出やすい点は知っておくとよいでしょう。
カンボジアコーヒーは、コクと香ばしさを楽しみたい人に向いた、力強くも素朴な味わいのコーヒーです。
チョコレートやナッツのようなコク
カンボジアコーヒーの魅力のひとつは、チョコレートやナッツを思わせるコクです。特に中深煎りから深煎りでは、ダークチョコレート、ローストナッツ、カカオのような香ばしさが出やすくなります。
甘みは派手ではありませんが、苦味の奥にじんわり感じられることがあります。しっかりした味のコーヒーが好きな人には、相性のよい産地です。
やわらかな苦味としっかりしたボディ
ロブスタ中心のカンボジアコーヒーは、ボディがしっかりしています。口に含んだときの厚みがあり、ミルクを加えても存在感が残りやすいです。
苦味はありますが、良質な豆なら鋭く刺さるというより、香ばしさとしてまとまります。深煎りにすると、アイスコーヒーやカフェオレにも使いやすい味になります。
土っぽさやスパイス感を感じることもある
カンボジアコーヒーには、土っぽさやスパイス感を思わせる個性が出ることがあります。これは、同じ東南アジアのインドネシアコーヒーにも少し通じる特徴です。
ただし、品質のよい豆ではその個性が雑味ではなく、味の奥行きとして感じられます。素朴で力強いアジア産コーヒーらしさを楽しみたい人には、面白い味わいです。

第3章:カンボジアコーヒーの主な品種
カンボジアコーヒーを理解するうえで、品種の違いはとても大切です。現在のカンボジアではロブスタ種が中心ですが、アラビカ種も一部で栽培されており、今後の品質向上が期待されています。
ロブスタ種は、病気に強く、暑さにも比較的強い品種です。苦味やコクがしっかり出やすく、カフェオレやアイスコーヒーにも使いやすいのが特徴です。カンボジアのロブスタは、ベトナム産ロブスタに比べると流通量は少ないものの、高原地帯で育つものにはチョコレート感や香ばしさを感じるものがあります。
アラビカ種は、ロブスタよりも香りや甘みが繊細に出やすい品種です。カンボジアでは標高のある地域で栽培されることがあり、モンドルキリやラタナキリなどで試験的・限定的に生産されることがあります。流通量はまだ多くありませんが、スペシャルティコーヒーとして注目される可能性があります。
また、アラビカの中でもカティモールのような品種が見られることがあります。カティモールは病気に強い性質を持つ品種で、東南アジアの産地でもよく栽培されています。品質管理がしっかりしていれば、飲みやすくバランスのよい味になります。
ブルボンやティピカのような品種が紹介されることもありますが、カンボジアではまだ流通量が限られています。品種名が明記された豆を見つけた場合は、かなり貴重なものと考えてよいでしょう。
カンボジアコーヒーを選ぶときは、ロブスタらしい力強さを楽しむのか、アラビカらしい飲みやすさや香りを楽しむのかを意識すると選びやすくなります。
ロブスタ種
カンボジアコーヒーの中心はロブスタ種です。しっかりした苦味とコクがあり、ミルクや砂糖と合わせても味が負けにくいのが特徴です。
深煎りにすると香ばしさが増し、アイスコーヒーやカフェオレに向いた味になります。力強い味が好きな人には、まずロブスタから試すのもおすすめです。
アラビカ種
アラビカ種のカンボジアコーヒーは、ロブスタに比べるとやわらかく、香りや甘みを楽しみやすいタイプです。標高のある地域で栽培されることが多く、品質のよいものではチョコレート感や果実感が出ることもあります。
日本で見かける機会は少ないですが、見つけたら飲み比べてみたい品種です。
カティモールやブルボンなどの可能性
カンボジアでは、カティモールやブルボンなどの品種が紹介されることがあります。特にカティモールは、病害に強く、東南アジアの環境にも合いやすい品種です。
品種名が書かれている豆は、産地や品質にこだわっている可能性があります。カンボジアコーヒーを深く楽しみたいなら、品種表示にも注目するとよいでしょう。

第4章:カンボジアコーヒーの主な産地
カンボジアコーヒーの主な産地として知られるのが、モンドルキリとラタナキリです。どちらもカンボジア北東部に位置する高原地帯で、比較的涼しい気候や赤土の土壌が特徴です。
モンドルキリは、カンボジアコーヒーを語るうえで最も重要な地域のひとつです。標高のある高原地帯で、ロブスタ種を中心にコーヒーが栽培されています。地域によってはアラビカ種も見られ、品質向上に向けた取り組みも進められています。
モンドルキリ産のコーヒーは、チョコレートやナッツのようなコク、やや土っぽい香り、しっかりしたボディを感じやすいです。深煎りにすると香ばしさが前に出て、ミルクとの相性もよくなります。
ラタナキリも、カンボジアのコーヒー産地として名前が挙がる地域です。赤土の土壌や高原の気候があり、ロブスタとアラビカの両方が栽培されることがあります。モンドルキリよりさらに流通量は限られますが、個性的なアジア産コーヒーとして注目したい地域です。
そのほか、クラチエやコンポンチャム周辺でもコーヒー栽培が行われることがあります。ただし、これらの地域の豆が単独の産地名で日本に流通する機会は多くありません。
カンボジアコーヒーを選ぶときは、まずモンドルキリ産かラタナキリ産かに注目するとわかりやすいです。産地名が明記されていれば、豆の背景や味の個性を比べやすくなります。
モンドルキリ
モンドルキリは、カンボジアコーヒーの代表的な産地です。カンボジア北東部にあり、標高のある高原地帯と赤土の土壌が特徴です。
ロブスタを中心に、アラビカの栽培も行われることがあります。味わいは、チョコレートやナッツのようなコク、しっかりしたボディ、香ばしい余韻が出やすいです。初めてカンボジアコーヒーを選ぶなら、モンドルキリ産はよい入口になります。
ラタナキリ
ラタナキリも、カンボジア北東部の重要なコーヒー産地です。赤土の高原地帯で、ロブスタやアラビカが栽培されることがあります。
流通量は限られていますが、個性的なカンボジア産コーヒーを探すなら注目したい地域です。モンドルキリと飲み比べることで、カンボジアコーヒーの幅を感じやすくなります。
クラチエ・コンポンチャム周辺
クラチエやコンポンチャム周辺でも、コーヒー栽培が行われることがあります。ただし、日本で産地名まで明記された豆を見つける機会は多くありません。
もしこれらの地域名が書かれたカンボジアコーヒーを見つけたら、かなり珍しい豆と考えてよいでしょう。

第5章:カンボジアコーヒーの歴史
カンボジアのコーヒー栽培は、長い歴史を持ちながらも、さまざまな困難を経験してきました。東南アジアのほかの国々と同じように、植民地時代にコーヒーが持ち込まれ、栽培が始まったとされています。
しかし、カンボジアのコーヒー産業は、内戦や社会的混乱の影響を大きく受けました。特に1970年代の混乱期には、農業や流通の仕組みが大きく崩れ、コーヒー栽培も停滞したといわれています。
その後、2000年代以降になって、カンボジアのコーヒー産業は少しずつ復興していきました。モンドルキリやラタナキリなどの地域で、農家や企業、協同組合による栽培・加工・販売の取り組みが進められるようになりました。
カンボジアコーヒーは、まだ成熟した輸出産業とはいえない部分もあります。生産量や品質管理、精製設備、流通ルートなどには課題があります。しかし、その分、これから伸びる余地が大きい産地でもあります。
近年は、従来のロブスタ中心の生産に加えて、アラビカやスペシャルティ品質を意識した取り組みも見られます。丁寧な選別や精製によって、カンボジア産コーヒーの価値を高めようとする動きが出てきています。
カンボジアコーヒーの歴史は、一度停滞した産業が、少しずつ再び育ち始めている歴史です。まだ知名度は高くありませんが、これからの変化が楽しみな産地といえるでしょう。
植民地時代からのコーヒー栽培
カンボジアのコーヒー栽培は、植民地時代に始まったとされています。東南アジアの多くの国と同じように、輸出作物のひとつとしてコーヒーが導入されました。
ただし、カンボジアではコーヒーが大規模な産業として安定的に発展するまでには時間がかかりました。地理的条件や歴史的な混乱が、その歩みに影響しています。
内戦期による産業の停滞
カンボジアのコーヒー産業は、内戦期に大きな打撃を受けました。農地の管理、流通、加工設備などが不安定になり、継続的な品質向上が難しい時期がありました。
この影響により、カンボジアコーヒーは周辺国に比べて国際的な知名度を高めるのが遅れました。しかし、その後の復興によって、少しずつ再び注目されるようになっています。
2000年代以降の復興と品質向上
2000年代以降、モンドルキリやラタナキリなどの地域で、コーヒー栽培や加工の取り組みが再び進み始めました。企業や農家、協同組合によって、ローカル市場だけでなく輸出も意識したコーヒーづくりが行われています。
今後、精製設備や品質管理がさらに整えば、カンボジアコーヒーは東南アジアの新しい注目産地として評価される可能性があります。

第6章:カンボジアコーヒーはどんな人におすすめ?
カンボジアコーヒーは、まだ日本ではあまり見かけない珍しい産地のコーヒーです。そのため、まずおすすめしたいのは、定番産地以外のコーヒーを試してみたい人です。ブラジル、コロンビア、エチオピアのような有名産地とは違い、カンボジアコーヒーには発見する楽しさがあります。
味わいとしては、しっかりしたコクや香ばしさを楽しみたい人に向いています。特にロブスタ中心のカンボジアコーヒーは、チョコレートやナッツのようなコク、やわらかな苦味、厚みのあるボディを感じやすいです。軽やかな酸味よりも、落ち着いた飲みごたえを求める人には相性がよいでしょう。
また、酸味が強すぎるコーヒーが苦手な人にもおすすめです。カンボジアコーヒーは、華やかな酸味が強く出るタイプではなく、低めのトーンでまとまりやすい傾向があります。中深煎りや深煎りを選べば、より香ばしく、飲みやすい味になります。
カフェオレやアイスコーヒーが好きな人にも向いています。ロブスタの力強さや深煎りの香ばしさは、ミルクや氷と合わせても味がぼやけにくく、しっかりした一杯に仕上がります。甘みを加えて東南アジア風に楽しむのもよい方法です。
アジア産コーヒーを飲み比べたい人にも、カンボジアコーヒーは面白い存在です。ベトナム、ラオス、東ティモール、マレーシアなどと比べることで、同じ東南アジアでも国ごとの味や背景が大きく違うことがわかります。
一方で、繊細な酸味やフルーティーな香りを強く求める人には、少し重たく感じることもあります。その場合は、アラビカ種や浅めの焙煎、精製方法にこだわったスペシャルティタイプを選ぶと、より飲みやすく感じられるでしょう。
カンボジアコーヒーは、知名度はまだ低いけれど、コクと香ばしさに魅力があるこれからの産地です。いつものコーヒーと少し違う一杯を探している人に、ぜひ試してほしいコーヒーです。
珍しい産地のコーヒーを試したい人
カンボジアコーヒーは、コーヒー専門店でも常に見かける産地ではありません。そのため、珍しい豆を探している人にはぴったりです。
まだ情報が少ない産地だからこそ、飲んだときの発見があります。周りと少し違うコーヒーを楽しみたい人におすすめです。
コクのある味が好きな人
カンボジアコーヒーは、軽い酸味よりもコクや香ばしさを楽しみたい人に向いています。中深煎りから深煎りでは、チョコレートやナッツのような味わいが出やすくなります。
ミルクを加えても味が残りやすいため、カフェオレやラテにも使いやすいです。
酸味が強すぎるコーヒーが苦手な人
酸味の強いコーヒーが苦手な人にとって、カンボジアコーヒーは試しやすい産地です。味の方向性は、明るく華やかというより、落ち着いて香ばしいタイプが中心です。
すっきりしすぎず、しっかりした味を楽しみたい人に合いやすいでしょう。

第7章:カンボジアコーヒーの選び方
カンボジアコーヒーを選ぶときは、まず産地名を確認しましょう。特に注目したいのは、モンドルキリとラタナキリです。この2つは、カンボジアコーヒーを語るうえで重要な地域です。
初めて選ぶなら、モンドルキリ産のコーヒーがわかりやすい入口になります。カンボジア産として比較的名前を見かけやすく、ロブスタのコクや香ばしさ、アラビカの飲みやすさを楽しめるものがあります。
次に確認したいのが、品種です。ロブスタ種なら、力強い苦味とコクを楽しみやすく、ミルクや砂糖とも相性がよいです。アラビカ種なら、ロブスタよりもやわらかく、甘みや香りを感じやすい傾向があります。
カンボジアらしい力強さを楽しみたいならロブスタ、飲みやすさや香りを重視するならアラビカを選ぶとよいでしょう。もしブレンドなら、どちらの品種が使われているかを確認すると味のイメージがしやすくなります。
焙煎度も大切です。中煎りなら甘みやナッツ感が出やすく、中深煎りならチョコレート感やコクが増します。深煎りでは苦味と香ばしさが強くなり、カフェオレやアイスコーヒーに向きます。
また、精製方法や農園情報が書かれているかも見てみましょう。ウォッシュド精製なら比較的すっきり、ナチュラル精製なら果実感や甘みが出やすくなります。カンボジアコーヒーは品質の差が出やすい産地でもあるため、産地・品種・精製・焙煎度がきちんと書かれている豆を選ぶと安心です。
日本での流通量はまだ少ないため、見つけたら少量から試すのがおすすめです。いきなり大容量で買うより、まずは100g前後で味を確かめると、自分に合うか判断しやすくなります。
産地名を確認する
カンボジアコーヒーを選ぶときは、モンドルキリやラタナキリなどの産地名に注目しましょう。国名だけでなく地域名が書かれている豆は、より具体的な味の背景を知りやすくなります。
特にモンドルキリ産は、カンボジアコーヒーの代表的な選択肢です。初めてなら、まずこの地域から探すとよいでしょう。
ロブスタかアラビカかを見る
カンボジアコーヒーは、ロブスタかアラビカかで印象が大きく変わります。ロブスタは力強く、アラビカはやわらかく飲みやすい傾向があります。
カフェオレやアイスにしたいならロブスタ、ブラックで飲みやすさを重視するならアラビカを選ぶと失敗しにくいです。
焙煎度を選ぶ
中煎りならナッツ感ややさしい甘み、中深煎りならチョコレート感、深煎りなら香ばしい苦味が出やすくなります。
初めてなら、中深煎りがおすすめです。ブラックでも飲みやすく、ミルクを加えてもおいしく楽しめるバランスがあります。

第8章:カンボジアコーヒーのおすすめの飲み方
カンボジアコーヒーは、コクと香ばしさを活かす飲み方がおすすめです。特にロブスタ中心の豆や深煎りの豆は、ブラックだけでなく、ミルクや甘みと合わせることで魅力が引き立ちます。
まず試したいのは、ハンドドリップでのブラックです。中煎りから中深煎りの豆なら、チョコレートやナッツのようなコク、やわらかな苦味を感じやすくなります。抽出温度が高すぎると苦味や渋みが出やすいので、少し落ち着いた温度でゆっくり淹れるとバランスが取りやすいです。
深煎りのカンボジアコーヒーなら、カフェオレにもよく合います。ロブスタのしっかりしたボディはミルクに負けにくく、香ばしさがまろやかに広がります。苦味が強いと感じる豆でも、ミルクを加えると飲みやすくなることがあります。
甘めのコーヒーが好きな人は、砂糖や練乳を少し加える飲み方もおすすめです。東南アジアでは、濃いめのコーヒーに甘みを加えて楽しむ文化があります。カンボジアコーヒーも、濃いめに抽出して甘みを合わせると、香ばしさとコクが引き立ちます。
暑い季節には、アイスコーヒーにも向いています。深煎りの豆を濃いめに淹れて氷で急冷すると、苦味とコクがしっかり残ります。ミルクやシロップを加えても味が薄くなりにくく、飲みごたえのあるアイスコーヒーになります。
フレンチプレスで淹れるのもよい方法です。カンボジアコーヒーの厚みやオイル感を感じやすく、チョコレートやナッツのような味わいが出やすくなります。すっきり飲みたいならペーパードリップ、コクを強く楽しみたいならフレンチプレスと使い分けるとよいでしょう。
カンボジアコーヒーは、ブラックだけでなく、ミルクや甘みと合わせてもおいしいコーヒーです。豆の個性に合わせて、飲み方を自由に変えてみましょう。
ブラックで香ばしさを楽しむ
中煎りから中深煎りのカンボジアコーヒーは、まずブラックで試すのがおすすめです。チョコレートやナッツのようなコク、香ばしい余韻を感じやすくなります。
抽出は濃くしすぎず、苦味が出すぎないようにすると飲みやすいです。
カフェオレでコクを引き出す
深煎りのカンボジアコーヒーは、カフェオレにすると魅力が出やすいです。ミルクを加えることで苦味がまろやかになり、香ばしさとコクが引き立ちます。
しっかりした味が好きな人は、やや濃いめに抽出するとバランスがよくなります。
アイスコーヒーで力強く味わう
カンボジアコーヒーは、アイスコーヒーにも向いています。深煎りを濃いめに淹れると、氷で冷やしても味が薄くなりにくく、しっかりした飲みごたえが残ります。
ミルクやシロップを加えて、東南アジア風に甘く楽しむのもおすすめです。

第9章:他のアジア産コーヒーとの違い
カンボジアコーヒーは、同じ東南アジアのコーヒーと比べても、まだ新しい印象のある産地です。ベトナムやインドネシアのような有名産地と比べると流通量は少ないですが、コクと香ばしさを持つ個性的なコーヒーとして楽しめます。
ベトナムコーヒーは、ロブスタ種を中心とした力強い苦味と濃厚な飲み方が特徴です。練乳を使った甘いコーヒーの印象も強く、苦味と甘みのコントラストを楽しめます。カンボジアコーヒーもロブスタが中心ですが、ベトナムほど大規模な産地ではなく、モンドルキリやラタナキリなどの地域性を楽しめる点が違います。
ラオスコーヒーは、ボラベン高原を中心に、アラビカとロブスタの両方が栽培される産地です。やさしい甘みや飲みやすさを感じるものも多く、カンボジアよりも産地として知られていることがあります。カンボジアコーヒーは、ラオスに比べるとまだ流通量が少なく、より発見する楽しさがあります。
東ティモールコーヒーは、穏やかな酸味とナッツやチョコレートのようなコクがあり、やさしく飲みやすい印象です。カンボジアコーヒーは、それよりもロブスタらしい力強さや香ばしさが出やすく、より厚みのある味わいを楽しめることがあります。
マレーシアコーヒーとは、珍しい産地という点で共通しています。マレーシアではリベリカ種が注目されますが、カンボジアではロブスタや一部のアラビカが中心です。マレーシアがリベリカの個性的な香りを楽しむ産地だとすれば、カンボジアはロブスタのコクと新興産地としての可能性を楽しむ産地といえます。
アジア産コーヒーを飲み比べるなら、ベトナムは力強い苦味、ラオスは高原らしいバランス、東ティモールはやさしい甘み、マレーシアはリベリカの個性、カンボジアは香ばしいコクと発展途上の面白さ、という違いで考えると選びやすくなります。
ベトナムコーヒーとの違い
ベトナムコーヒーは、ロブスタの力強い苦味と練乳を合わせる飲み方が有名です。カンボジアコーヒーもロブスタが中心ですが、ベトナムほど大量生産の印象は強くありません。
カンボジアは、モンドルキリやラタナキリなど地域の個性を楽しむ、新しい産地として見るとわかりやすいです。
ラオスコーヒーとの違い
ラオスコーヒーは、ボラベン高原を中心に比較的知られているアジア産コーヒーです。やさしい甘みやすっきりした飲みやすさを感じるものがあります。
カンボジアコーヒーは、ラオスよりも流通量が少なく、ロブスタの香ばしさやコクが前に出やすい傾向があります。珍しさを楽しみたいなら、カンボジアは面白い選択肢です。
東ティモールコーヒーとの違い
東ティモールコーヒーは、やさしい甘みと穏やかな酸味、飲みやすさが魅力です。カンボジアコーヒーは、それよりも力強く、香ばしい印象になりやすいです。
飲みやすさを重視するなら東ティモール、コクや苦味を楽しみたいならカンボジアという選び方ができます。

第10章:まとめ
カンボジアコーヒーは、東南アジアの中でもまだ知名度が高くない、これから注目したいコーヒー産地です。ベトナムやインドネシアほど流通量は多くありませんが、モンドルキリやラタナキリなどの高原地帯でコーヒーが育てられています。
味わいは、チョコレートやナッツのようなコク、やわらかな苦味、しっかりしたボディが特徴です。豆によっては土っぽさやスパイス感があり、アジア産コーヒーらしい素朴な力強さを楽しめます。
品種はロブスタが中心ですが、アラビカも一部で栽培されています。今後、精製や品質管理がさらに進めば、カンボジアコーヒーはスペシャルティ産地としても注目される可能性があります。
選ぶときは、モンドルキリやラタナキリなどの産地名、ロブスタかアラビカか、焙煎度、精製方法を確認しましょう。初めてなら、中深煎りのモンドルキリ産から試すと、カンボジアらしい香ばしさとコクを感じやすいです。
飲み方は、ブラックだけでなく、カフェオレ、アイスコーヒー、砂糖や練乳を加えた東南アジア風の飲み方もおすすめです。特に深煎りのロブスタは、ミルクや甘みとよく合います。
カンボジアコーヒーは、まだ知られていない産地を発見する楽しさがあるコーヒーです。いつものコーヒーとは少し違う一杯を探しているなら、ぜひ試してみてください。

